牛丼

原価51円も可能だったが

商品の安さを実現できるのは企業努力の賜ですが、問題はどこのコストを削るかに行き着きます。安くてうまい牛井といえば、かつては「吉野家」でした。

ところが、2010年3月まで、既存店舗の売上高は対前年比3ヶ月連続減少。店舗数も「すき家」に抜かれてしまいました。BSE 対策でコス高になったアメリカ産牛肉の影響で値下げ競争から脱落、客足が遠のいたのです。

他社がオーストラリア、メキシコなどBSE未発生国の牛肉にシフトしたのに、なぜ吉野家はアメリカ産にこだわるのでしょうか。

理由は商品に使用している部位です。吉野家の場合、アメリカ産牛のトモバラを使っています。トモバラは「ショートプレート」と呼ばれ、牛の下腹にあたる部分で、脂身が多く、アメリカ人は見向きもせず、価格も当然、安価です。そこに目をつけ、数社の大手ミートパッカー(食肉処理から解体・加工・箱詰めまで一貫して行なう巨大食肉加工会社)と契約、ショートプレートを冷凍ブロックで輸入しています。

「アメリカ産以外の牛肉では吉野家の味が出ない」をポリシーにしているというのです。業界筋の話では、アメリカでBSE が発生する以前、ショートプレートの相場は100gで約60円。吉野家の牛井(並盛)は約85gの牛肉が使われているから、単純計算で牛肉の原価は51円。300円でも十分採算はとれていたのです。
結局輸入は再開されたが、アメリカでは肉骨粉の規制が不十分で、特定危険部位の除去も徹底されていません。「安全面」のコストを削っていないか、十分に注意する必要があるのです。

購入時の注意点

安すぎる商品」には、それなりのリスクがあることを肝に銘じることです。アメリカはクローン牛の生産で巻き返しを狙っていると言われますが、BSE以上に安全性に問題があるのは言うまでもありません。

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