アルカリイオン水
万能の水ではない
一時期、「アルカリ食品神話」なるものがありました。「野菜、果実、海藻、キノコ、豆類などのアルカリ性食品をとると、血液がサラサラになる」といものでした。
人の血液というものは呼吸や尿の排泄などによって、酵素の働きに最も適したpH 7.3 〜7.5 の弱アルカリ性を保つようになっています。
アルカリ性食品をとったから血液がアルカリ性になるわけではありません。アルカリ性食品が体に良いと誤解されてきたのは、アルカリイオン整水器が薬事法で「医療器具」に指定されたことも大きいかもしれません。
この整水器で作られたアルカリイオン水には整腸作用があると、厚生省(当時) も認めています。そうして、ペットボトル入りのアルカリイオン水も登場したのです。
しかし、国民生活センターは1992年に「アルカリイオン整水器で作られるアルカリイオン水が人間の体に有効とは言えない」というテスト結果を発表。一時、国会でも議論となりました。そこで、厚生省は、アルカリイオ.ン水の効能を見直すことになり、国立大蔵病院(当時)に臨床試験を依頼したのです。
結果は「慢性下痢・消化不良・胃腸内の異常発酵・胃酸過多の症状の改善に効果があった」というものでした。
臨床試験を担当した内科医長に取材すると「臨床試験は胃腸などの調子が悪くて通院している患者( 163人) を対象に1ヶ月間行なったのですが、効果はありました。ただし、健康な人が水がわりにがぶがぶ飲んでいいかどうかは疑問です。あくまでも薬なので。
安心して飲むためには
梅干しなどのアルカリ性食品が体にいいのは、加工食品ばかり食べている場合に不足しがちなミネラル類を多くとれるからです。
ちなみに「桜島 活泉水」などのアルカリイオン水は効能、効果が証明されています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません