油揚げは豆腐を薄く切って油で揚げたものであり、和食の煮物や汁物に欠かせない身近な食材である。しかし、原材料の大豆や使用される揚げ油にはいくつかの注意点が存在する。不安要素を理解し、適切な選び方や調理前の下処理を行うことで安全性を大きく高めることが可能だ。
油揚げの下処理として「油抜き」は省略してもよいと説明されることもあるが、安全性の観点からはしっかりと行うことが推奨される。わずかな手間で不安物質を大きく減らせるため、正しい下処理法を押さえておきたい。
油揚げ 添加物 の危険は油抜きで不安物質を解消することが必須
ベースとなる豆腐の原材料や安全性自体には極端に危険な添加物は使われていないことが多いが、油揚げとして加工される段階で主に3つの気になる点が浮上する。
第一に、原材料に使われる「丸大豆」などの大豆そのものの品質である。安価な製品には輸入大豆が広く使われており、遺伝子組み換え大豆が混入している可能性が拭えない。
第二に、製造時に使われる揚げ油の種類や品質が不明確な点である。商業的に大量生産される油揚げには、遺伝子組み換え作物を原料とした不透過な食用油が使われている懸念がある。
第三に、揚げ油に由来するキャリーオーバー(持ち込み添加物)のリスクである。油の劣化や酸化を防ぐ目的で、酸化防止剤である「BHA(ブチルヒドロキシアニソール)」などの合成添加物が使われている可能性がある。
BHAは脂溶性の有機化合物であり、主に食品の酸化防止を目的として使用される添加物だが、安全性を不安視する声も強い物質だ。
安全な油揚げの選び方と油抜きの効果
こうした不安要素を回避するため、まずは商品選びの段階で原材料表示を確認することが重要となる。遺伝子組み換え大豆を避けたい場合は、「遺伝子組み換え大豆不使用」と明記されている製品や、「国産大豆100%」と表示された油揚げを選択するのが基本だ。
次に、調理前の下処理として「湯通し(油抜き)」を徹底する。油揚げを使う前に熱湯を回しかけるか、沸騰したお湯にくぐらせることで、表面に付着した古い油分が熱湯に溶け出して除去される。
この作業を行うことで、揚げ油に含まれる可能性のあるBHAなどの添加物リスクを低減できると同時に、酸化した油脂の摂取も抑えられる。さらに、独特の油臭さが抜けるため、出汁や調味料の味が中までしっかり染み込み、料理全体の仕上がりもすっきりとして格段に美味しくなる。
油抜きを行う際は、グラグラと沸騰したお湯を使うのが効果的だ。サッと湯を通すだけでも一定の効果はあるが、より安全性を高めたい場合や、いなり寿司のように油揚げ自体へ濃厚な味を含ませたい場合は、2〜3分ほどしっかり煮立ててから水気を十分に絞って調理に用いるとよい。
なお、揚げ油で加工されている厚揚げやさつま揚げなどの練り物・揚げ物全般に関しても、同様に熱湯で油抜きを行うことが望ましい。
日常の調理で揚げ油を扱う際や、酸化した油が体に与える影響については、ファーストフードや酸化した油の危険性と体への影響についての解説でも詳しく取り上げているので参考にしてほしい。
手軽に使えるおすすめの油揚げ製品
下処理の手間を軽減したい場合や、長期保存を見込んで常備したい場合には、素材や製法にこだわった製品を活用するのも有効な手段だ。
松山あげ(大判3枚)
大豆と菜種油を主原料とし、豆腐の中までしっかりと揚げる独自の製法で作られた愛媛の伝統的な油揚げだ。しっかり揚げ切ることで水分量が抑えられ、常温で約90日間という長期間の保存が可能となっている。
上質な菜種油が使われているため、面倒な油抜きをせずにそのまま汁物や煮物に投入して素材の風味を楽しめる。独特のパリパリとした状態から、出汁を吸うことでふわふわ・モチモチとした食感へ変化する点も魅力だ。
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神州一味噌 フリーズドライ 業務用パック 油揚げ 120g
保存性に長けており、キッチンに常備しておくと重宝するフリーズドライタイプの油揚げである。短冊状(幅約8mm×長さ20mm)にカットされた油揚げが真空凍結乾燥加工されている。
水やお湯で簡単に元の状態に戻り、味噌汁やうどんなどの具材としてそのまま投入して利用できる。利便性の高い保存用アルミパック(ファスナーチャック付き)を採用している点も扱いやすい。
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家庭での適切な揚げ油の後処理方法
揚げ物調理を行った後の廃油処理も、安全かつ衛生的に管理したい。基本的には牛乳パックなどの紙容器に新聞紙や不要なペーパータオルを敷き詰め、十分に冷ました廃油を染み込ませて破棄する。その際、油の酸化による自然発火事故を防ぐため、少量のお水を一緒に染み込ませてパックの開口部を粘着テープで密閉し、可燃ごみとして出すのが安全な手順だ。
より手軽に処理を行いたい場合は、専用の凝固剤を使用すると処理の手間が大幅に軽減される。
固めてガチットポイ 油処理剤 18g×10包
1包(18g)で約600ml(カップ約3杯分)の廃油を固められる油処理用品だ。唐ゴマ由来の天然油脂系成分で作られており、調理後の温かい油に入れて混ぜるだけで、室温環境下において20〜50分ほどでゼリー状に固まる。揚げカスも一緒に固めてペラリとはがせるため、調理後のフライパンや鍋、キッチンの周りを汚さずに燃えるゴミとして簡単に処分できる。
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