サンドイッチやサラダ、お弁当のおかずなど、手軽に使えて食卓に欠かせない「ハム」。非常に使い勝手の良い食品である一方、加工の過程で多様な食品添加物が使われることが多い食品でもある。また、塩分もしっかり含まれているため、日頃から塩分摂取量を気にしている場合は選び方や食べ方に配慮したい。
今回は、ハムによく使用される食品添加物の特徴と懸念点、家庭で手軽にできる下処理の工夫、そして安心な商品の選び方について解説する。
ハムに使われる主な食品添加物と懸念点
市販のハムの原材料表示を見ると、さまざまな添加物が記載されている。特に把握しておきたい主な成分は以下の3つである。
保存料(ソルビン酸K)
ソルビン酸K(ソルビン酸カリウム)は、細菌やカビの増殖を抑えて保存性を高める目的で使用される。幅広い食品に用いられる一般的な保存料であるが、他の添加物との組み合わせによる影響を気にする声もある。
発色剤(亜硝酸ナトリウム等)
亜硝酸ナトリウムなどの発色剤は、肉の色を鮮やかなピンク色に保ち、特有の風味が向上するほか、ボツリヌス菌の増殖を抑える目的で添加される。ハムやソーセージ、ベーコン、魚肉練り製品などに広く使用されている。保存料であるソルビン酸Kと同時に摂取した際の影響が議論されることもあるため、購入時は表示を確認しておきたい。
着色料(コチニール色素)
エンジムシ(コチニールカイガラムシ)から抽出される赤色の着色料で、カルミン酸を主成分とする。食品のほか化粧品などにも使われる一般的な着色料だが、体質によってはアレルギー反応を起こす可能性がある。
なお、酸化防止剤として「エリソルビン酸Na」が使われることがあるが、近年では安全性の高い「ビタミンC(V.C)」に置き換えるメーカーが増えている。ビタミンCは酸化を防ぎつつ、加工肉を摂る際の栄養的なサポートも期待できる成分である。
日常的な食生活で添加物を減らす意識を持つためには、まず食品添加物の基本知識!保存料や着色料のリスクと安全な見分け方を参考に全体像を把握しておくとよい。
手軽にできる!ハムの添加物を減らす下処理と食べ方の工夫
店頭で無添加のハムが見つからない場合でも、調理時のひと工夫で食品表面に残る添加物や油分を軽減させることができる。
湯通し(湯ぶり)による下処理
そのままサラダやサンドイッチに挟んで食べる場合は、50度前後のお湯にハムを10秒ほど潜らせて振る「湯通し」が効果的だ。スライスされたハムであれば短時間で表面の余分な添加物が湯に溶け出すため、味や食感を損なわずに手軽に下処理が行える。生ハムの場合も同様の方法が利用できる。
加熱調理(炒め物やスープなど)に使用する場合は、熱湯で1分ほど茹でてから調理に使うとより安心だ。ウインナーの場合も、表面に数本の切れ目を入れてから熱湯で1分ほど茹でることで、不要な成分をカットできる。
栄養バランスを整える「キャベツ」との組み合わせ
ハムを食べる際におすすめしたいのが、キャベツなどの野菜と一緒に摂ることだ。
キャベツに含まれるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維といった栄養素は、健康的な食生活をサポートしてくれる。特にキャベツに含まれるカルシウムは体内に吸収されやすく、結着剤として使われる「リン酸塩」の過剰摂取によるミネラルバランスの偏りを補うのに役立つ。
リン酸塩の過剰摂取に関する影響や対策については、サンドイッチの具材に含まれる添加物とは?安全な選び方のポイントでも解説している。「ハムとキャベツの炒め物」など、野菜をたっぷり取り入れたメニューを活用したい。
無塩せき・無添加のハムを選ぶという選択肢
より安心感を追求するならば、発色剤を使用せずに作られた「無塩せき(むえんせき)」のハムや、保存料・化学調味料不使用の製品を選ぶのが好ましい。
例えば、信州ハムが展開するグリーンマークブランドは、無添加にこだわった製品群として知られている。
信州ハム グリーンマーク ローススライス
安心、安全のグリーンマーク 信州ハム「グリーンマーク ローススライス 60g」
パッケージに印字された「グリーンマーク」は、発色剤・リン酸塩・結着剤・保存料・酸化防止剤・合成着色料・化学調味料などを一切使用せずに作られている証である。
自然な肉本来の旨味と色合いを大切にしており、ハムやベーコン、ウインナーのほか、チャーシューなど豊富なラインナップが揃っている。素材の味をしっかり楽しみたい家庭や、子供向けの食事にも適している。
日常的に食べる加工食品だからこそ、原材料表示を意識して選び、適切な調理の工夫を取り入れながら健康的な食生活を目指したい。
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