より脂っこく!より赤く!人工的に作られる養殖サケ

日本人は鮭が大好物です。北海道の人が好きなのは分かりますけれど、鮭が獲れない地域でも鮭好きが多くいます。

そこで、サケが獲れないところにまで流通できるような方法を日本人は考えました。それが塩引きという物です。要するに塩鮭です。かなり多めの塩に鮭を漬け込んで保存が利くようにし、遠方まで運んでいました。

鮭

塩鮭にした物から塩の部分を取って、きれいに加工したのが新巻サケ。今はあまり見なくなりましたが、年末の贈り物として人気でした。

近年、新巻鮭が姿を消したのは、冷蔵設備や輸送機能の発達のぉかげで、塩蔵にしなくても遠方まで流通させられるようになったからです。

というのは回遊魚です。川で産まれてから海に出て回遊し、近海の海洋微生物を食べるので、海洋の小生物が持っている色素を身に蓄えてあのように赤くなるのです。

もとの川に戻ってくるのに4年ぐらいかかると言われています。カツオはエサを追って北上し、また南に戻ってきますし、サンマは北上しっぱなしで、どちらも直線的に移動します。

日本の鮭の場合には、北海道や東北地方から太平洋側に出て、アラスカのほうまで行きます。海老や蟹といった海洋小生物を食べることであの色素を蓄えていくわけです。

そして、その長い回遊の問に寄生虫が発生してしまうのです。そのため、もともと鮭は生で食べるのは危険だと言われてきました。ちなみに、カツオイカにも寄生虫がいます。ですから、こうした魚は新鮮な物をそれなりの処理をした上で食べるのが鉄則です。

例えば、凍った生の魚を食べるという食べ方はもともと安全に食べるための知恵です。

酢に漬けるのもそうです。酢には強い殺菌作用がありますので、少し危ない魚はその殺菌作用を利用して、微生物や寄生虫を殺してから食べるのが一般的でした。とにかく、昔は鮭は生では食べないのが普通だったのです。

でも、今では鮭も生で食べられるようになりました。これは寄生虫がいないということです。なぜかと言うと、その鮭は回遊していない養殖物だからです。養殖だと鮭に寄生虫が付かないのです。養殖のサケの身は、天然の物よりややオレンジがかった色をしています。

あれはエサの中にわざわざそういう色素を混ぜ込んで食べさせているからです。寄生虫の心配をすることなく刺身で食べられるのはありがたいことですが、養殖の鮭にはいろいろな問題があります。

鮭の養殖で知られるのは、ノルウェー、アメリカ、カナダ、それからニュージーランド、チリなどでしょう。全部が全部ではないかもしれませんけれど、こうした国々で養殖された鮭には、分析するとダイオキシンが含まれているという事実があります。

特にノルウェー産の鮭は汚染が深刻で、ダイオキシンだけでなく、水銀や鉛といった重金属頼も主に鮭の脂肪の部分に溜まっているということを知っておいたほうがいいと思います。

生で食べられるからといって大量に食べると、もしかしたら健康上の影響が出るかもしれません。チリ産の鮭は安いので、切り身がよくスーパーに並んでいます。

しかしチリの海水温は、本来、寒冷地出身のサケが生育するには高過ぎて不適切。どうしても病気が発生してしまうため、様々な抗生物質や抗菌剤などがエサに混ぜられています。エサから吸収された化学物質は当然、切り身にも含まれています。

チリ産の鮭が薬物にかなり汚染されているということは、承知しておいたほうがいいかもしれません。

ちなみに、チリ産のサケがすごく赤いのは、カロテノイドという栄養素のl種であるアスタキサンチンを人工的に作って、エサに混ぜて食べさせているからです。人工的に作られた栄養物を安易に大量に摂取するのは、今はまだ発見されていないリスクが将来起こる可能性だってあるということは、心に留めておいて欲しいと思います。

放射能汚染に関しても気を遣ってくれるプロフェッショナルな寿司屋を個人的に魚層にしていますが、そこでは養殖のサーモンなど絶対に出ません。養殖というのは、基本的に売ることが目的ですから、消費者の好みに合わせて育てます。そして、消費者は脂が乗っている鮭を好みます。マグロのトロが高級ということで、イメージに惑わされているのだと思いますが、なぜか脂が乗っているほうが高級だと思ってしまうようです。

ですから、養殖ではそのようなサケを作ります。脂分の多いエサを与えることで脂っぼくしているということです。その脂身の部分には汚染物質が溜まるという事実もありますし、エサ自体には安価なショートニングなどが混ぜられていますのでトランス脂肪酸の問題もあり、危険度が増しています。

こうした事実を知った上で何を選択するのか? あとは消費者自身の問題だと思うのです。人工的につけたのではない本来の色素があって、オメガ3系(不飽和脂肪酸の1つ。魚介類やクルミなどに多く含まれる) の脂肪酸が大量に含まれる本物の鮭は、健康的な食べ物です。

ただ、養殖のサーモンに関しては必ずしもその限りではありませんので、安全な物とそうでない物を見分けてもらいたいと思います。なかにはしっかり安全性を見極めて作られている養殖のサーモンもあるかもしれませんから、消費者が各自の責任で情報を集めて判断すべきということです。

しかし、天然物には天然物で問題があります。マグロやカジキマグロなどの遠洋の魚というのは食物連鎖で重金属類の体内濃縮が高まっていくので、遠洋になればなるほど危険度が上がります。

回遊魚も同じなのです。鮭は内陸の川で獲れるので忘れがちですが、立派な回遊魚です。危険度は遠洋の大型魚と同じように高いのです。消費者としてきちんと自覚を持って、様々な化学物質や重金属類が含まれている可能性もあることを知った上で、慎重に安全な物を選んでもらいたいです。少なくとも、価格が安いからという理由だけで選ぶのはやめましょう。

いくら・すじこ 人造いくらの見分け方は簡単

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