業務用マヨネーズ、ノンオイルドレッシングは要注意

そもそも、安さが売りのチェーン店のような店では、自前でポテトサラダなど作っていません。真空パックに詰められた加工品が店に届けられるので、それを小分けにして小丼に盛っているだけです。

きちんとその店で作っているかどうかは他のメニューからも推測できますが、「これ、お店で作っているの? 」ぐらいは質問してもいいでしょう。その店で作っていると分かったら、今度はマヨネーズに気をつけましょう。

マヨネーズ
マヨネーズ

ポテトサラダに使われているマヨネーズ様の物がありますが、あれは本物のマヨネーズではないのです。本物のマヨネーズは、卵にオイル、塩、酢を混ぜ、マスタードやコショウで香りを付けて作るのが基本ですが、

業務用として売られている物には肝心の卵が使われていません。あの卵色は着色料によるものなのです。オイルは使いますが、とろみも香りも化学物質だけで作られています。

食品添加物の塊と言ってもいい。そういう代物が、業務用のパックのお化けみたいな巨大な容器でドーンと届くのです。

それでポテトを和えて、ポテトサラダと称して出している店もありますから、信頼できる店かどうかをまず確認してからオーダーするようにしてもらいたいものです。ところがこのマヨネーズ様調味料は、普段、本物のマヨネーズを食べている人なら区別がつきますけれども、市販のマヨネーズを食べ続けている人には区別がつかないかもしれません。

大手メーカーでは、家庭用と業務用とでは原材料が違うマヨネーズを作っています。業務用のマヨネーズのほうが、より安い材料を使っているのです。そこからさらに材料を悪くした物がマヨネーズ様物質。このマヨネーズもどきが最悪です。

とはいえ、市販の家庭用マヨネーズもそれに近い代物になってきています。食べると口の中に膜が張ったようになり、かなりネットリ感があります。きちんとしたオイルで、家庭で作った本物のマヨネーズではそういったことはありません。一般の消費者には、市販されているマヨネーズも業務用のマヨネーズも、マヨネーズもどきも、言われなければ違いはほとんど感じられないかもしれません。

築地など大きな仕入れ市場に行くと、食品が業務用のお得な大型パックで売られています。ポテトサラダやマカロニサラダなどパックに詰められた物が、それこそ日向に並べて置いてあります。大量の防腐剤が入っているので、日光に当たっても腐る心配がないからです。

それを飲食店の人たちが普通に買っていきます。店ではそれが出てくるということです。ですから、メニューが仕入れ品だということが分かったら、避けたほうがいいでしょう。分からないようならポテトサラダは注文せずに、まずはトマトサラダを注文する。

食べながら様子を見て、「この店、大丈夫そう」ということが分かったら、いろいろ注文すればいいと思います。私たち同業者は、調理場の雰囲気や店員の態度などから、その店が仕入れ品をたくさん出す店かどうか、直感的に分かります。

ただ、「この店は失敗したな」と思っても、一度入ってしまったらそのまま出てくるわけにもいきませんよね。何かオーダーして食べなくてはなりません。その場合、サラダを頼むならポテトサラダは避けて、トマトやキュウリのサラダ、グリーンサラダのように基本的に原材料があまり加工されない物を選ぶのがポイントなのです。

さらに、最近は生野菜にドレッシングを選べる場合があって、ノンオイルのドレッシングからマヨネーズみたいな物までチョイスできたりします。こういう物はマヨネーズでもドレッシングでもなく、多量の食品添加物、特に増粘多糖類といわれる物質が入っていますので、やめておいたほうがいい。

ノンオイルと言うと、l見健康によいような気がしますけれども、とんでもない。マヨネーズもドレッシングも、オイルに酢を混ぜることによって、乳化、つまり抽の分解が起きます。乳化作用が起きると油の分子が細かくなるので、それがうまみになるのです。熱によっても抽は分解して乳化が起きます。余談ですが、妙め物はそれでおいしくなるのです。

ところが、ノンオイルの製品は乳化作用を利用しないわけで、その分、食品添加物を大量に加えてうまみを出しているのです。これは添加物だけで作られたようなものですから、ノンオイルと自慢げに表示しているようなマヨネーズやドレッシング「みたいな物」は食べないほうがいいということです。

というわけで、注文するならポテトサラダやマカロニサラダなどはなるべく避けて、生の野菜を使っているサラダをチョイスしましょう。

ついでに「ドレッシングもマヨネーズもかけないでね。お塩で食べるのが好きなんだ」とお願いしてみましょう。でも、そこで塩化ナトリウム99%の食塩が出てきたのでは意味がないですから、塩ぐらいは自分で携帯する努力が必要かもしれません。まさか自分で作ったドレッシングを持ち歩くわけにもいかないですけれども、いい塩ぐらいなら、人に分からないようにパパッとかけることはできると思います。

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