さつまいも 鮮やかな赤い色 は、発色剤を使用している場合もあるの?

さつまいも 鮮やかな赤い色は、発色剤を使用している場合があるのかどうかが不安になる情報をみかけますが、さつまいもに発色剤が使われていることは、ほとんどないので心配する必要はないと思われます。発色剤は、農薬よりも危険だという専門家もいて不安になりますね。
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さつまいもの鮮やかな赤い色について、「発色剤を使用している場合もあり危険」という情報を見かけたとのことですが、一般的に市販されている生の状態のさつまいもにおいて、鮮やかな赤色を発色させるために「発色剤」が使われることはありません。
さつまいも、特に紫芋(ムラサキイモ)などの品種が持つ鮮やかな赤色や紫色は、アントシアニンという天然の色素によるものです。アントシアニンは、ブルーベリーやナス、赤ワインなどにも含まれるポリフェノールの一種で、高い抗酸化作用を持つことが知られており、健康にも良いとされています。
考えられる誤解の原因としては、以下のようなケースが挙げられます。
- 加工食品での着色料: さつまいもを原料とした加工品(芋けんぴ、スイーツ、飲料など)の中には、色を鮮やかに見せるために、天然色素(紫イモ色素、クチナシ色素、ラック色素など)や、ごくまれに合成着色料が使われることがあります。しかし、これらは「発色剤」とは異なり、色を「発色」させるのではなく、色を「着色」させる目的で使用されます。
- 「発色剤」の一般的な使用例: 一般的に「発色剤」と呼ばれる食品添加物は、ハム、ソーセージ、ベーコン、いくら、たらこなどの肉製品や魚卵製品に、肉の色を鮮やかに保ち、風味を良くし、食中毒菌の増殖を抑える目的で使われる亜硝酸ナトリウムなどが代表的です。これらはさつまいもには使用されません。
- 「危険」という情報源の確認不足: インターネット上には様々な情報がありますが、中には根拠のない情報や誤解を招く表現も存在します。特定の食品について「危険」という情報に触れた際は、その情報源が信頼できるものか、科学的な根拠に基づいているかを冷静に確認することが重要です。
したがって、生のさつまいもに関しては、その鮮やかな赤色は品種由来の天然色素によるものであり、発色剤が使用されていて危険である、ということはありません。安心して美味しくお召し上がりください。