低カロリー甘味料は安全か?
天然甘味料だから「安全」とは言えない
砂糖が昔ほど高価なものではなくなった現在では、料理や菓子、ジュース類に加えられる砂糖の過剰摂取のほうが間遠になり、先進国においては低カロリー甘味料の需要が高まっています。
日本でも糖質制限食が人気を集め、糖質を全くとらないダイエット方法が注目を集めています。糖尿病の方の糖質コントロールに役立つようでダイエット方法として定着しました。
低カロリー甘味料は天然系のものと合成系のものに大別されます。しかし、天然系の甘味料だから必ずしも安全というわけではありません。
不純物の含まれる低純度のものは、消化器障害や内臓障害を起こすことが報告されているからです。主な低カロリー天然甘味料および合成甘味料としては次のようなものがあります。
低カロリー天然甘味料
ステビア
熱帯アメリカに分布するキク科の植物ステビアから採った甘味料。その成分であるステビアサイドの甘みはショ糖の200倍。ノンカロリーということで清涼飲料水や菓子類に多用されています。
カンゾウ(甘草)
多量摂取で循環器系の障害、内臓障害が現われることが報告されています。変異原性の疑いももたれています。
合成甘味料
サッカリン、サッカリンナトリウム
トルエンを原料として化学的に合成される甘味料。ショ糖の500倍の甘味をもつため、戦後の砂糖不足の時代に多用されました。
毒性は、発ガン性が指摘されて一時期使用が禁止されましたが、すぐれた代替物がないためすぐに再び認可され、糖尿病食などに利用されています。(低純度のものが危険で、高純度のものは安全ともいわれます)
アスパルテーム
アミノ酸が3個つながったペプチド。甘みはショ糖の200倍です。サッカリンにかわり、清涼飲料水、アイスクリーム、菓子類などに使われています。
毒性は、動物実験で白血球の減少、カルシウムの排泄量の促進による骨格異常がみられるほか、発ガン性があることが確認されています。また、フェニルケトン尿症(必須アミノ酸フェニルアラニンの代謝がうまくいかない病気)の新生児が摂取すると、脳に障害を起こす危険性があります。
ソルビトール(D-ソルビット)
海藻類やナナカマドの果汁などに含まれる糖アルコール。甘味料としては天然原料から製造される半合成品が使われます。甘みはショ糖の60% で、菓子類、菓子パン、ハム・ソーセージ、練り歯磨きなどに添加されます。
毒性は、ほとんど無害とみられていますが、大量摂取では下痢などの症状が現われることが報告されています。
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