生の魚で食中毒を起こさないために「魚」

生で食べるときは二杯酢につけるか冷凍にしておく

魚を生で食べるときも、ちょっとした工夫、ひと手間で安心して食べることができます。刺身で食べるとき、ハマチなどの脂分の多い魚は、しょうゆにつけるより、二杯酢につけて食べたほうがいいでしょう。

酢、しょうゆともに、汚染物質を引きだす力が強いからです。味もさっぱりして、おいしくいただけます。酢の物も、汚染物質を少なくするよい食べ方です。

ただし、魚をつけておいた酢は、途中で一度とりかえましょう。汚染物質が魚から溶けだすからです。また、酢の物の酢は飲まないほうが安全でしょう。

ここで魚の酢じめの方法をご紹介します。

サバやコハダは三枚におろし塩たっぷりふって3~4時間おきます。軽く水洗いして、ふきんなどで水気をていねいにとったあと、今度は酢につけます。生臭みをとり、余分な脂分を落とす、昔からの知恵ですが、同時に農薬など汚染物質の毒消しの方法としても有効です。

さて、アジやサパには、激しい腰痛や嘔吐を引き起こす「アニサキス」という恐ろしい寄生虫が、ごくたまに寄生していることがあります。加熱調理すれば死にますが、生で食べる場合はそうはいきません。

そこで、アジのたたきやしめサバは、一昼夜冷凍し、ゆっくり解凍してから食べます。

家庭の冷蔵庫のフリーザーは、マイナス30度近くまで下がります。寄生虫のアニサキスは、マイナス20度以下に24時間おくと、死ぬか、かなり弱るのです。
なお、アニサキスは酢では死にません。新鮮なものはすぐに食べたいところですが、ここは安全を考えて一昼夜待ちます。

水煮、湯こぼしで安全度アップする「魚」

ダイオキシンや化学汚染物質を減らす効果あリ

「サバのみそ煮」をつくるときは、サバを筒切りにして、たっぷりの熱湯をかけます。くせをとると同時に、脂に溶けこみやすい有機塩素系農薬やダイオキシンなど、化学汚染物質を減らす効果があります。

「ブリだいこん」をつくるときも、プリを脂抜きするために熱湯をかけて霜降りにします。安全の効果はサバと同じ。イワシを煮るとき。煮立たせたお湯に酢を加え、頭を落とし、ワタをとったイワシをさっとゆでます。お湯の中に農薬などの汚染物質が溶けだすので安心です。ゆでたお湯は捨てましょう。

このあと、煮汁にしょうがや梅干しを加えて煮こみます。

そして、「タラちり」。ちり鍋に入れる前に、アク抜きのため、湯こぼしをするといいとよくいわれます。この湯こぼしも、汚染物質をとり除くのに効果あり。ぜひ実行しましょう。
このように一度、水煮や湯こぼしをして脂分やアクをとる方法は、いろいろな魚料理の下ごしらえとして昔から行なわれていますが、同時に除毒の効果が高く、安全調理のテクニックとして大変有効です。

安全に食べるための下味テク「魚」

魚から汚染物賞を出すのに、もっとも効果的な調味料とは?

しょうゆやみそ、酒粕はしみこむ力が強く、そのぶん、逆にいろいろな汚染物質を引きだす力をもっています。ですから、しようゆやみそ、酒粕で下味をつける方法は、魚を安全に食べるかしこいテクニックです。

下味をつけたあと、煮る、焼く、揚げる。調理法はいろいろです。まず、しょうゆを主体とした調味液を倍に薄めて魚をつけ、5分ほどおいてからとりだし、新しい調味液で煮つけます。
カレイやメバルの煮つけはこの方法で。一度、調味液につけて汚染物質を引きだし、あらためて煮こむことで安全度を高めます。

ブリ、カツオ、カジキマグロなどは、しょうゆを主体にした調味液に5分ほどつけたあと、つけ焼きや照り焼きに。「サバの竜田揚げ」「アジの南蛮漬け」「イサキの香り揚げ」などの料理は、調味液で下味をつけてから揚げものにします。

また、つけて1日ほどおいたみそづけや粕づけを焼くときは、みそや酒粕をていねいに落とします。床のみそや酒粕は、魚からしみでた汚染物質が残っているわけですから、もったいなくても捨てること。

切って洗って安全に「魚」

危険な部位はとり除き、下ごしらえを入念に行なう

魚の汚染は気になるとはいえ、危険な場所をとり除いて、きちんと下ごしらえすれば安心。では、下ごしらえの仕方。エラとワタは必ずとります。環境ホルモンのダイオキシンなど、化学汚染物質はエラとワタに残ることが多いのです。

サンマのハラワタが好物という人もいます。苦味には独特の風味がありますが、安全のことを考えるなら、あきらめたほうがよさそうです。もし、その魚が汚染されているとしたら、身の部分よりもツタに集中しているからです。頭も落とします。これで、頭の部分の神経組織にたまっているかもしれない有機水銀の不安を解消できます。

さて、魚を下ごしらえするときは、先にウロコをとるのが手順。タイなども、まず、硬いウロコをとります。普段、当たり前のようにやっていることですが、表面についた抗菌性物質などの薬剤を落とす効果は大です。

カレイなどヌルツとしたウロコも、包丁の背でとります。また、魚をおろしたあとは、ぬめりや血を落とし、腹の中まできれいに洗って、残った汚染物質を落とします。魚の身を傷めないためには、塩水で洗うのがベター。大きい魚は水を流しながら洗います。切り身で買ってきた魚も、調理をする前に一度よく洗いましょう。

安心・安全な「魚」の見分け方

食べる回数が多い場合は、回遊魚

最近はヘルシー志向から和食のよさが見直され、魚料理を好む人が増えています。でも、地球の7割を占める海にも、環境汚染がジワッジワッと広がっています。
「魚=安全」かというと、首をかしげてしまいます。そこで、安心な魚の見分け方や、害を防いで安心して食べる知識をしっかり頭に入れておくことがが大切です。
仮名を食べる際に

  1. 回遊魚
  2. 回遊魚
  3. 養殖

と分けて考えるのがいいでしょう。安心、安全を最優先するなら、断然「回遊魚」です。
群れをつくつて、季節ごとにかなりの広い範囲を移動する魚です。1ヶ所にとどまっていないので、化学汚染物質の心配が少なくなります。だから、食べる回数が多いのなら回遊魚です。

近海魚は、さまざまな化学汚染物質が気になります。まず、工場などから排出された水銀が海を汚し、有機水銀となって魚を汚染している場合があります。
脳神経系の障害、とくに胎児などへの不安が大きくなります。公害病と認定された水俣病が例としてあげられます。陸地では使うことを禁止された有機塩素系農薬も、いまだに魚に影響を与えています。

近海魚が河口付近のヘドロに汚染された水を飲み、有害物質を腸にため込みます。そして、この魚が人間の体内に入ると、発ガン性や遺伝毒性の不安があるのです。
また、いまは使われていない船底塗料や、漁網に使われる有機スズ化合物が海のヘドロにたまり、魚を汚染している不安もあります。これらの物質は、胃腸障害、中枢神経系の障害、皮膚障害の原因になると指摘されています。
環境ホルモンのダイオキシンによる汚染も見のがせません。ダイオキシンが人の体に入るルートは、9割以上が食べものからといわれます。そのうちの6割は、実は魚介頬を通じて人の体に入ってくるのです。
発ガン性や胎児への影響が大きいのが大変不安なところ。

さて、これらの汚染をもろに被っているのが、湾内や沿岸でとれる近海魚。どの魚も対象です。しかし、「二種以上の盛り合わせ」、たとえば、マグロとイカの盛り合わせの場合は加工食品となり、それぞれの原材料(品名)を表示しますが、漁獲水域、解凍、養殖の表示は必要ないのです。

アジのたたきは生鮮食品ですが、カツオのたたきは表面を火であぶるので加工食品となります。水域はどこからどこまでとはっきり境界を定めがたいので、銚子沖とあっても、太平洋全体が銚子沖ということも成り立ってしまいます。

代表的な回遊魚

クジラ、イルカ、マグロ、カツオ、カジキ、サバ、サンマ、イワシ、ニシン

代表的な近海魚

イワシ・アジ・サバ・タイ

庶民のお財布に優しい「さんま」はエイコサペンタエン酸が血栓を溶かす「さんま」ということで血液をさらさらにする効果があるので旬の時期にはたっぷり食べるといいでしょう。
下ごしらえを念入りに行うことでさらに栄養もアップします。

りんごは皮ごとかじるのはNG

「水洗い」→「皮むき」→「塩水にひたす」の順番でOK

秋口になると、いろいろな種類のりんごが旬を迎えて店頭に山と積まれます。早生の「津軽」の旬は9月。中生の「スターキング」「デリシャス」「紅玉」「むつ」おくて「ジョナゴールド」は10月。
晩生の「ふじ」は12二月。

このように、秋~冬にかけてはりんごの季節。甘酸っぱい香りは、収穫の喜びを告げているようです。ところで、りんごは病気や害虫に弱いため、農薬の中でもとくに殺虫剤の使用が多くなりがちです。

よく熟したりんごなどは、皮ごと丸ごと食べるとおいしそうですが、やめましょう。そこで安心な食べ方を。まず、しつかり水洗いします。水を流しながら、スポンジを使って30秒ほどこすり洗い。これで、表皮の農薬やダイオキシンが減らせます。

つぎに皮をむけば、表皮下のクテクラ層ごととり除くことができるので、この部分に残っている農薬やダイオキシンの心配もなくなります。切り分けたりんごを塩水につける、これもよし。褐色になるのを防ぐ意味だけでなく、果肉にまでしみこむタイプの農薬をもし使っていたとしても、これで溶けだしてしまうので安心。

また、りんごも「無袋栽培」で育てたものと「有袋栽培」で育てたものの2種類があります。できれば太陽の光に直接あたる「無袋栽培」のものを選びましょう。

なお、りんごの表皮が光ってヌルヌルしていることがあります。このヌルヌルは決して量ではないのでご安心を。果肉のデンプンなどが糖に変わるとき、油膜が表面に出てしっとりと光沢が出るのです。熟して食べ頃のサインです。

りんごの整腸作用効果は、昔から有名です。

グレープフルーツはほとんどが輸入品

防カビ剤を水で流してから横半分に切る方法がペスト

グレープフルーツという名前は、木の枝になつた実がいくつも固まって、まるでぶどうのように見えることからつけられたといいます。グレープフルーツは、ほとんどが輸入される果物。

1年中、店頭で見かけますが、輸入量がピークとなる4~6月のものが産地でも旬におたり、農薬の使用量も少ないようです。もっとも、輸入果物ですから、収穫後に使用する防カビ剤など、ポストハーベスト農薬の不安があります。

そこで、安心な食べ方をご紹介しましょう。まず、水を流しながら、5回ぐらい手でこすり洗いをして、表皮についた農薬や防カビ剤を落とします。つぎに、グレープフルーツを横半分に切って、スプーンですくつて食べます。「なんだ、いつもの食べ方じゃないか」と思われるかもしれませんが、防カビ剤は果肉までしみこむことはほとんどありません。安心度からいっても、このスプーンで食べる方法、しつかり理にかなっているのです。

グレープフルーツの選び方ですが、「形が丸くて重さがあり、皮が薄いもの」を選ぶようにします。

メロンは農薬の使用が比較的少なくて栽培される

皮のぎりぎりまでしつこく食べない習慣をつける

メロンは果物の中では、農薬をあまり使っていない安心なものです。なぜかというと、農薬を多量に使わなければならないような条件のもとでは、メロンは育たないからです。

しかも、温室またはどニールハウス栽培が多いので、ダイオキシンの心配もそれほどありません。とくに、旬の時期は安全。プリンスメロンとアンデス
メロンの旬は、5~6月。
アムスメロンは6~7月が旬です。当たり前の話ですが、安心な食べ方は、皮を残して食べること。おいしいと、皮ぎりぎりまでスプーンですくって食べたりするものです。

ところが、ここまで食べるのは、ちょっと不安です。子どもさんには、あまり皮の近くまで食べないように、皮と実の間を、あらかじめナイフでカットしてあげるとよいでしょう。

選び方としては、プリンスメロンは「白っぽくく中玉以上の大きさのもの」、綱のあるメロンは「網がよく張っているもの」がよいのです。