ビスフェノールA ( BPA ) とは

2023/01/20環境ホルモンの種類

ビスフェノールA ( BPA ) とは ポリカーボネートの原材料でプラスチックから溶け出します。缶詰の内側にコーティングされているプラスチックからはこのビスフェノールAが溶け出しエストロゲンに似た作用を示します。

ビスフェノールA (BPA)
ビスフェノールA (BPA)

ビスフェノールA ( BPA )

一部の食品用の容器等(エポキシ樹脂やポリカーボネートと呼ばれるプラスチック製のもの、容器内コーティングを含む)の原料に使用されている化学物質です。

ビスフェノールA ( BPA ) が体内に入った場合、環境ホルモンとして働くことが確認されていることから、日本においては、ポリカーボネート製の容器・包装について、ビスフェノールA ( BPA ) に関する規格が定められています。

食品用容器など、エポキシ樹脂やポリカーボネートの原料の添加剤、難燃加工や塩化ビニルの生産加工に使用されます。発がん性や生殖毒性や急性毒性などの有害性が懸念されるため世界各国で規制されており、欧州ではREACH規則(付属書XⅣ)で規制され、日本においても食品衛生法によってポリカーボネート製器具及び容器・包装からのビスフェノールAの溶出濃度が制限されています。

大学で20個の缶にいて行われた実験の結果は、14個にガン細胞を分裂させる十分なビスフェノールA ( BPA ) が含まれ検査した缶詰のおよそ7割にエストロゲンと似た作用が認められました。

スペインにおいては、虫歯予防に使われるシーラントからビスフェノールA ( BPA ) が採取されたという報告もあります。

日本では横浜国立大学環境科学研究センターの調査で6種類のポリカーボネート樹脂製の哺乳瓶に95度の熱湯を入れ、24時間後に哺乳瓶から溶け出したビスフェノールAを測定したところ、すべての哺乳瓶から検出されています。
何度も使った食器や哺乳瓶からより多くのビスフェノールAが溶け出していることもわかっています。

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環境庁の調査でもポリカーボネート樹脂製のボトルから溶け出すビスフェノールAの数値は洗浄すればするほど高くなることがわかっています。
ポリカボネート樹脂はプラスチックの一種で熱が伝わりにくく、強度も十分にありしかもコスト安のために多くの給食現場でも使用されているのが現状です。

日本国内においてはBPAが原料であるポリカーボネート樹脂製の製造・販売は禁止されておりません。しかし、これまでにごくわずかな量でも環境ホルモンの作用があるとして一部の学者からの研究報告があり、メディアにより危険という報道がなされたことからポリカーボネート製の哺乳瓶は既に日本ではほぼ市場から姿を消しております。

海外では、日本が自主規制をしている中でも、当初はポリカーボネート製の哺乳瓶の使用を控える動きは見られませんでした。しかしながら、2009年よりカナダが法的に禁止措置を取るとそれ以降、各国で同様の措置を取る国が増えてきました。ビスフェノールAの乳幼児向けの食品接触用途を禁止する国は世界各国へ広がっています。

しかしながら禁止措置としたどの国もビスフェノールAを禁止するだけの決定的な科学的根拠は乏しく、予防的・政治的な判断により禁止の措置に至ったと考えられます。
ビスフェノールAについては、現在もまだ各国の様々な研究機関が引き続きその安全性について調査・研究を行っており、その多くはビスフェノールAが安全であることを認めています。
欧米においてもビスフェノールAのTDI(耐容一日摂取量)は日本と同様0.05mg/日/kg(体重)と定められています。

ポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂など、主にプラスチックの原料に硬化剤として添加されるほか、缶詰や食品容器の内面塗装や食品用ラップなどにも含まれています。ビスフェノールA ( BPA ) が、ヒトの体内に取り込まれると、有害な影響を及ぼす可能性が報告されています。

例えば、BPA により形成された活性酸素種(ROS)が組織損傷を引き起こす可能性や、アレルギーおよび炎症のリスク上昇とROSとの関連も報告されています。

普段、周囲にはポリカーボネート樹脂製でつくられている清涼飲料水用のペットボトルがあります。ほかにもベビーフードの入れ物、そして哺乳瓶などに含まれています。加熱するとその成分が溶け出してしまうのです。

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環境ホルモンの種類

厚生労働省(ビスフェノールAについてのQ&A)

ビスフェノールA ( BPA )  については、近年、動物の胎児や産仔に対し、これまでの毒性試験では有害な影響が認められなかった量より、極めて低い用量の投与により影響が認められたことが報告されたことから、妊娠されている方(これらの方の胎児)や乳幼児がこの物質を摂取すると影響があるのではないかという懸念が持たれています。欧米諸国でも、このような報告から、ヒトの健康に影響があるかどうか評価が行われているところです。

厚生労働省でも、ビスフェノールA ( BPA ) のこのような作用に対して以前より調査研究を重ねてきましたが、これまで入手した知見と併せて、ビスフェノールA ( BPA ) が使用されている食品用の容器等について新たな対策が必要かどうかを検討するために、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼し、今後、その評価結果を基に必要な対応を行うことといたしました。

また、公衆衛生の見地から、ビスフェノールA ( BPA ) の摂取をできるだけ減らすことが適当と考えられるので、関係事業者に対しては自主的取組をさらに推進していくよう要請し、また、妊娠されている方や乳幼児を育てておられる方への食生活上の助言を含め、ビスフェノールA ( BPA ) についてのご理解を深めていただくためのQ&Aを作成いたしました。

このQ&Aについては、今後も新たな情報を入手次第、遅滞なく更新をして、常に最新の正しい情報を提供できるようにいたします。

缶詰やプラスチック容器に ビスフェノールA(BPA)は使われていますか?
ビスフェノールA(BPA)はプラスチック容器(哺乳瓶、コップ等)に用いられるポリカーボネート樹脂や缶詰めの内面塗装に用いられるエポキシ樹脂の原材料として使用されていますが、食品容器の樹脂中に残留したビスフェノールAが溶け出し、食品に移行し、その食品を摂取することで健康に影響を及ぼす可能性があるとして懸念されています。
その為、ビスフェノールAについては、急性毒性、反復投与毒性、生殖・発生毒性、遺伝毒性、発がん性などの様々な毒性試験が実施されており、 その結果から無毒性量が求められています。
これらの毒性試験における無毒性量を基に種差や個体差などに起因する不確実性も考慮し、 安全側に立って人に対する耐容一日摂取量が「0.05mg/kg体重/日」と設定されました。

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