トリフェニルスズ(TPT)

環境ホルモンの種類

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トリブチルスズ(TBT)と同様に毒性の強い有機スズ化合物です。これも同じく漁網や船底につく海藻、貝類を殺すために使用されてきました。

1960年代には日本では農薬として使われていた時期もありました。ほかには、家庭用の防菌剤や防かび剤として使われていました。皮膚への刺激が強く1979年には家庭用防菌剤としての使用は中止されています。
船底塗料や漁網の防汚剤としての使用は続いていました。

トリフェニルスズ(TPT)の汚染濃度を調べると海水の濃度は低くても、魚はかなり汚染されていました。全国で汚染が認められていた魚は、スズキ、ウグイ、ボラ、マコガレイ、イシガレイ、アイナメでした。これらの魚に含まれているトリフェニルスズ(TPT)は、最高で2.6ppmにも達し、WHOが定めた0.5マイクログラムの10倍近くになりました。