あまり安い店では鶏か魚を食べるのが安全

特に食材の安全などにこだわらないレストランや喫茶店で食事のメニューを選ぶことになり、選択肢が牛・豚・鶏とあった場合、何を選ぶのが最も危険が少ないでしょうか?

産地や作り手、作り方まで明確になっている食材というのは、きちんとした品物ですからそれなりの値段がします。仕入れの価格が違ってきますので、それ相当の上代価格が付けられる、つまり値の張る店でなければそういう食材を使うことはできません。

そうではない普通の店では、食材の来歴を店の人すら把握できていないことが多く、尋ねても答えられないと思います。安さ重視でわけの分からない食材が使われているということです。それを前提とした場合、一概には言い切れませんが、強いて言うとしたら鶏がマシだと思います。

どうしてかというと、生育期間が短いからです。生育期間が短いということは、薬剤など悪いものを投与される期間も短いのです。

ただし、体の大きさが小さいために、少し薬剤を与えても牛や豚より影響が大きいということは言えますし、ホルモン注射で一瞬若返らせて「若どり」として売られているケースも多々あります。

そうした複雑な要因を考慮に入れると、判断などできなくなります。何の情報もない場合には、単純な選別の仕方として鶏にしますが、そこにもし魚という選択肢もあるなら、魚を選びます。

魚料理

魚料理

放射能汚染の危険性や、養殖なのか天然なのかという要素もありますから、魚も分からないのですけれども、それでも魚を選びます。他に何の情報もないという同じ条件下で一般的に安全性のランクを付けると、やはり魚のほうが安全ですから。知っている店では、その日のメニューに使われる素材の産地など毎回聞きますし、知らない店でも一応確認してみます。

まともな店なら嫌がらずに答えてくれますし、はじめから表示してある意識の高い店もあります。聞いても分からないとか、誠実な対応ができないような店には二度と行かなければいいのです。

安心の無添加調理 石井食品の「チキンハンバーグ」

霜降りの肉は健康状態の悪い牛肉

世の中には「高くても安全ではない食品」が存在します。フカヒレだとか、フォアグラ、キャビアといった絶対量が限られている食材は、おいしいかどうかは別として、希少価値があるので価格が吊り上げられ、その結果、高級食材としてブランド品のように扱われたりします。

しかし、庶民にとっては高嶺の花ですからなかなか手が届かないわけで、だからこそかえって興味を持つ人も多いと思うのです。

すると、そうした庶民の気持ちを逆手に取ったように模造品が作られるようになります。模造品は、もちろん本物よりは安く手に入るのですけれども、当然のことながら本物とは違うわけです。ワンランクもツーランクもスリーランクも下がった物が、見栄えだけ高級品的な物になって一般人の手の届く範囲までやってくる。でも、同時にそれだけ安全性も損なわれてくるのです。

霜降り牛肉

霜降り牛肉

その典型例が、霜降り牛肉です。肉の赤身の部分に「サシ」と呼ばれる脂肪分が入っているのを霜降りというのですが、それが細かいほど上質とされ、適度な柔らかさと甘みがあってとろけるようにおいしい、と珍重されてきました。しかし、これはもともと、但馬牛特有の肉質のことだったのです。

但馬牛は平安時代にもその名を知られた小型の和牛ですが、江戸時代以前は主に農耕の労力として飼育されてきました。その重労働に耐え得るよう、長い年月の間に、自然に筋肉の隙間にエネルギーとなる脂肪を蓄えるようになったのが、霜降り肉誕生の経緯です。

引き締まった筋肉質の但馬牛だからこそ起きた現象なのです。本来は希少な物なのに、多くの人に喜ばれ求められたために、普通の牛でも霜降りになるように育てようとしているわけです。

ところが、交配させて但馬牛の血が入っていても、なかなか純粋な但馬牛のようにはうまくサシが入りません。そこで牛に大量にビールを飲ませたり、エサからビタミンAを極端に抜いたりして、大型の外来種で無理矢理サシが入った肉を作ろうとするわけです。

これでは、どうしてむじ不自然極まりないことになります。ビタミンAを徹底的にエサから排除するのはなぜかと言いますと、そうすると牛の体がビタミンA不足になって脂肪をどんどん形成するようになるからです。

いわば、ニセのサシが入るのです。具体的にどうやってビタミンA 不足にするかというと、ビタミンA の含まれない、トウモロコシ主体の炭水化物ばかり食べさせて牛を太らせ、その代わりビタミンA に変わるカロテンが含まれる新鮮な牧草は与えないことで、ビタミンA不足にします。

すると、牛の体は老化状態になって病気にもかかりやすくなりますから、エサの中に抗生物質だとか抗菌剤、成長促進のためのホルモン剤など、様々な薬品を混ぜなければならなくなります。

つまり、通常売られている霜降り肉は、健康状態の悪い牛の肉ということなのです。さらに、重金属類の問題も大きいのです。環境の中にある水銀や鉛といった重金属類を家畜はどうしても摂り込んでしまうのですが、その多くは脂肪の部分に蓄積されていきます。つまり牛の脂身をたくさん食べるということは、同時にそれら重金属類をもたくさん食べるということです。

もっと単純に、赤身肉に脂肪を注入して人工的に霜降り状態を作り出す機械までります。まがい物を作るために、どんな労力も厭わない悪質な業者もいるのです。本当に真面目に取り組んでいる、心ある畜産業者にとっては迷惑な話です。

霜降り牛肉が人工的に作られることを批判しているのではなく、一般の人が本当のことを知らされないまま、今まで手の届かなかった高級品が「この程度の値段ならいいじゃないか」と、人工霜降り牛肉を本物と信じて食べているところに問題があると思っているのです。

今や大量生産されていますから、珍重するほどではなくなっているにもかかわらず、「霜降り牛肉」というだけで珍重される。消費者がそういうブランド商法にごまかされているところがあると思うのです。

そもそも、人間に食べられるために育てられている物なのだから、食べる人間がおいしく食べられるように育てて何が悪いのかという生産者の意見も分からないではありません。技術的には高度な物なのでしょうし、細やかに牛を育てなければならない生産者の苦労は計り知れないでしょう。だけど、そこまでして作り上げた霜降り肉、果たして本当に「喜んで食べるような物物ですか? 」と問いたいのです。

もともと霜降り肉になる性質を持っていない牛を無理に霜降りにさせるというのは、
自然という観点からしても間違ったおかしなことだということに、消費者には気づい
てもらいたいのです。

背景には「霜降り肉=高級な牛肉」といった一直線の思考があります。しかし、果
たして本当にそうなのでしょうか。根本に立ち返って、もう一皮消費者自身が考える
必要があると思います。

そもそも、消費者が消費行動を通じて、本来は高級な物を安く食べさせて欲しいと
いう意思表示をしたのだと思うのです。本物の純粋な霜降り肉はものすごく高級なも
のですから、庶民には手が届きません。

それなのに「自分たちも食べたいから霜降りをもっと安く」という欲求が消費者側
にあったわけで、それに応えるかたちで生産者が無理して作っているという一面は否
定できないと思います。ところが、霜降り肉が庶民の手の届く物になったとたんに、
それはもう本物の霜降り肉ではなく、高級品でもなくなっているのです。

消費者は、本当は何を食べるべきなのか、本当に食べたい物は何だったのか、もう少し深く掘り下げて考えるべきだと思います。そうすれば、生産者もわざわざ霜降り肉を作り上げる苦労などしなくて済みます。

生産者の中にも、今の食肉生産の状況を嘆いている人はたくさんいるのです。実際に、そのようにして誠実に食肉生産を続けている生産者の方を、私は何人も存じ上げています。もっと自然に近い状態で牛を育てても、おいしい肉はいくらでも作れます。生産者にとってもそのほうがよいはずで、消費者にも、安心して健康な牛の肉を食べられるというメリットがあります。

その安心、安全なおいしさに正当な価格が付けられるならば、多くの生産者は喜んで応えてくれると思います。前述したように、動物性たんばく質の量は人間にとって今食べられているほどの量は必要ないのですから、生産量は減ったとしても、良質な物さえきちんと作られていれば、食べるほうが量を減らすことで需要と供給のバランスは成立します。

霜降り肉のことだけでなく、消費者が食肉生産のあり方にまで考えを及ばせることも、必要な時代になったのではないかと思っています。

しゃぶしゃぶ

 

焼き肉屋では「サラダ」の注文は必須

1日単位、あるいは1週間単位でもいいので、自分の食事の内容を検証するために、穀類、野菜、動物性たんばく質など、食べたもののカテゴリ分けをしてみるといいでしょう。

このうち、動物性たんばく質はどの程度摂取すればいいと思いますか?食事量全体を100とすると「10」でいいのです(※ 重量ベース)。

肉、魚、乳製品、卵などをあわせて、もしも10%以上摂っているようなら、食事全体を見直してみる必要があるかもしれません。

動物性たんばく質の量が過剰になればなるほど、私たちの身体はそれを消化・分解するのに大変なエネルギーを必要とすることになります。また、肉が消化・分解される過程で必然的に出来てしまう毒物の量も増えます。

体内で毒物が発生すると、何とかそれを無害化しょうとする働きが自動的に起こりますが、そこにもエネルギーを費やさなければならなくなります。

焼き肉

焼き肉

過剰な肉食は、私たちの身体にはよいことを1つももたらさないということを知っておいてもらいたいと思います。肉を時折食べるのはいいと思うのですけれども、あまり頻繁に食べていると、肉だけで食事量全体の10%をすぐに超えてしまいます。

食べるなら、良質の肉を少量だけ、野菜類、できれば生の野菜と一緒に、というのが賢明な食べ方・食べ合わせです。生の肉を食べる機会もあると思うのですが、衛生的な観点からこれはできるだけ避けたほうがいいでしょう。

「野生動物は生で肉を食べているじゃないか」と思うかもしれませんけれども、野生動物は獣を殺してすぐに食べています。最高に新鮮な状態で食べているのです。私たち人間も、もし、殺してすぐ食べることが可能ならば、生のほうがいいに決まっています。

例えば、エスキモーやイヌイットたちはアザラシを捕って、その場でと言っていいぐらいの新鮮な状態で食べています。ですから、食中毒などのリスクが低い。保存しておいて食べる方法も今はあるようですけれども、それも言ってみれば環境自体が天然の冷凍庫ですから、菌が繁殖しない。だから安全なのです。

新鮮な生肉がいいのは、酵素が活きていることです。食べた肉を酵素自体が分解する役割を果たしてくれるので、消化にそれほど負担がかからないのです。動物性たんばく質を摂ることで身体が受けるダメージは、生のほうが少ないわけです。

ただ現実的には、今の食肉生産の安全性のレベルを考えると、生で食べられる肉はそうそうないと思います。

リスクのほうが大きいと思っていますので、私自身は生では肉を食べません。豚肉には害のある菌が付いていますから、そもそも生では食べられません。

最近はごくまれに無菌状態の豚というのも生産されていて、生でも食べられると言われています。けれども、もともと生で豚肉を食べるという食習慣がないところへ、そうまでして食べるべきなのか、ということは考えてもいいように思います。

基本的には、私たちは加熱をした肉を食べることになりますが、酵素は熱に弱いため、加熱された肉の酵素は破壊されて活性を失っています。ということは、体内にある消化酵素を使わなければ、食べた肉を消化・分解できないということです。そこに問題が発生します。

動物性たんばく質だけでも消化・分解が大変なのに、炭水化物を合わせて食べるとなると、「消化」という意味で、私たちの身体に大変な負担がかかるのです。ですから、動物性たんばく質と炭水化物、焼肉とご飯や麺は一緒には食べないほうが、消化という意味ではリスクが低くなるので賢明です。

焼き肉屋に行って、肉をたくさん食べ、ご飯もおかわり、でも野菜はまったく食べない。そんなことをしていると、身体に極度に負担がかかってしまいます。

焼き肉屋を経営する友人が何人かいますので、友人を訪ねがてら私も焼き肉屋に行って食べることがありますが、ほとんどご飯を食べませんし、肉もそれほどは食べません。本当に良質な赤身の肉を、せいぜい三枚か四枚ほど。それも焦げるほど焼くのあぶではなく、夷る程度です。

あとは野菜を焼いた物や野菜のスープ、生野菜のサラダといった物をたくさん食べるようにします。信頼できる店に行って、自分の食べたいように食べさせてもらえるというのは、ありがたいことだと思います。

例えば「大根おろしをください」とお願いすると、メニューには載っていなくても作ってくれます。そういうお付き合いのできる店を確保しておくのは、焼き肉屋に限らず、盾酒屋でも洋食屋でも大事なことだと思いますのでお勧めしたいと思います。

幸い、飲食店をやっている人には、基本的に客の要望に応えようと思っている人たちが多いので、スペシャルなオーダーにも気軽に応じてくれる店がたくさんあります。

焼き肉屋でも、そういう野菜中心の食べ方ができるとよいのです。焼き肉屋にはおいしいサラダがよくメニューにありますので、サラダを頼んで、本当に良質な肉をサッサッと悪ハって少量、生の野-釆と一緒に合艮べるというのが、一番よい食べ方だと思います。

サンチュやサニーレタスで焼き肉を巻いて食べる食べ方があかなりますが、これはとても理にかなっているのです。野菜をたっぷり食べれば、そう肉ばかりは食べられなくなるはずですから。脂身だらけの、炭みたいに焦げてしまった焼き肉と山盛りのご飯を、大量のアルコールで流し込むというのが、焼き肉屋に行ったときの最低の食べ方です。

商売する側から考えると、肉を何皿も注文してくれて、ビールもご飯もたくさんおかわりしてくれるような客のほうが売上が上がるのですから、よい客として歓迎されるのかもしれませんが、ここのところ少しずつ、世間の食べ方のスタイルが変わりつつあるような印象は受けています。

現実に、焼き肉のチェーン店の売上は落ちてい吏す。もう旧来のスタイルはあまり受け入れられなくなってきているのかもしれません。よいものを少し、と考える消費者が、少しずつですが増えてきているようにも感じます。

とにかく、焼き肉屋では肉の量を控えめに、というのがポイントです。食べ過ぎると消化の能力を超えてしまいますので、そうまでして食べることはありません。少量でもやはり消化には負担がかかりますので、できるだけ生の野菜を一緒に食べて、肉の消化をサポートしてくれる酵素を補給する。このような焼肉の食べ方が広がって、スタンダードになるといいと思っています。

直火の高温で加熱すると、発ガン物質に変化する恐れも「焼き肉のたれ」

ごまかしが多いファミレスのハンバーグ

基本的に、ひき肉というのは精肉にならないランク下の部分です。肉屋では、ロース肉など、きれいに形が取れる肉をあえてひき肉にはしませんから。きちんときれいに取れたところ以外の残り部分をひき肉にして売るのです。

ファミレスのハンバーグは低品質の肉

ファミレスのハンバーグは低品質の肉

同じグラム数でも普通の精肉よりひき肉ははるかに安いはずです。質の落ちる部位を使っているからなのです。もちろん肉屋によっては、本当にいい肉の部分をあえてひき肉にしているというところも例外的にはあります。こだわりの手作り洋食屋さんは品質のいいお肉を使っています。

そういう店が近所にあったら、かなり幸運だと思ってください。昔は、ロース肉などを買って「これをミンチにして」と頼むと、どの肉屋でも目のひ前でガーっと挽いてくれたものです。

けれどもそれは、もとの精肉より高くつくはずです。というのも、挽く技術科が加わるわけですから当たり前です。手間のかかる物は、基本的には高いのです。それが安く売られている理由をよく考えてみてもらいたいのです。

安手の飲食店ではひき肉のメニューがたくさんあります。ファミリーレストランなどでは、ひき肉で作ったハンバーグが料理の主流になっていたりします。そこには、ひき肉を使えば材料費が抑えられるという理由があったのです。

しかも、ハンバーグをさらにまた加工して、煮込みハンバーグだの、チーズハンバーグだの、いろいろなごまかし作戦が展開されています。ごまかすためにひき肉を使っているとしか思えないような物を、わざわざ食べる価値はないように思ってしまいます。

家庭でも、こういう料理を作りたいからということでひき肉を使うのは大いに結構です。ただ、安いからという理由でひき肉を買っているなら、それは精肉にならなかった品質の落ちる部分で、脂肪分が多いということは知っておきましょう。

ひき肉で作りたい料理もありますから、私も買うことはあります。そういうときには、いい肉の部位を買って、脂肪の部分は取り除いて赤身の部分だけをひき肉にしてもらうように頼みます。

料理に合わせてひき肉のサイズも指定します。いい肉屋は、租挽きにして、というような細かな希望にも応じてくれます。そのように調達した質のいいひき肉を使って、きちんとした料理法でハンバーグを一度作ってみて欲しいのです。

そうすればひき肉のおいしさが分かりますから。ひき肉にした意味がありますし、食べる価値があるというものです。ハンバーグステーキは、本来ものすごくシンプルな料理です。ひき肉に玉ねぎを刻んで入れて、塩コショウで味を付けて、好みでハーブを少し入れてしっかりと練る。それだけで形になりますから、あとは焼くだけ。

このようにして作ったハンバーグステーキは本当においしい物です。それなのに、パン粉を牛乳と卵にひたした物をつなぎに入れたりする飲食店が多いのです。自分で作ってみると分かりますけれども、本来はつなぎを入れる必要なんてありません。その代わり、しっかり練る必要があります。

要するに、それが面倒なのでしょう。適当に少し練ったぐらいでつながったタネを作りたいから、つなぎを入れるのです。つなぎを入れず、ひき肉だけで作ったハンバーグは、硬くてしっかりしていて、ふわっとはしていません。けれども、そのおいしさが本物ですから、それをきちんと知ってもらいたいのです。

混ぜ物など一切入れずに作ってみて、そのおいしさが分かると、もうまがい物は食べられなくなると思います。ミートボールも同じですが、本来の味が分からなくなっている人たちがほとんどなので、本物のひき肉料理のおいしさを知って欲しいと思っています。その上で、今チェーン店などで出ているような料理が食べる価値がある物なのかどうか、改めて評価し直してみてもらいたいのです。

挽肉は、脂肪の量を基準にして選ぶことがポイント

激安弁当の定番の「真っ赤なウインナー」は食べるな!

ウィンナーについても、喚起したいことはハムとほとんど同じです。ただ、子どもたちが好きで、ものすごく手軽な食材の1つとして存在していますから、より注意が必要だと思います。

これまた安いのです。さすがに最近は減ってきましたけれど、弁当に入れるタコにする、あの周りを真っ赤に染めたようなウィンナーがまた密かに復活していたりします。

子どもの頃親しんだ世代が、逆にあの毒々しい色が懐かしいということで、居酒屋などでは、「昔懐かしいウィンナー」的なネーミングでメニューに載っている場合もあります。

真っ赤なタコさんウィンナー

真っ赤なタコさんウィンナー

大変な色に着色されているわけですが、ハムと同じように、ウィンナー本体の肉のほうには発色剤、防腐剤、安定剤、増粘剤、香料などがすでに大量に使われています。

加えて、周りの皮には着色料が使われているとなると、現実を知れば知るほど、それを食べるには大変な勇気がいります。それこそ、決死の覚悟です。

でも、昭和30年代、40年代の人は、知らずにそういう物をおいしく毎日食べていたのですから驚きです。

しかし、それがほとんど毒物だと分かった以上、あえて子どもたちに食べさせるのはいかがなものかと疑問に感じています。食事でノスタルジーを感じることにも意味がありますから、大人になって、子どもの頃を懐かしむために食べるという人までは止めません。

毎日食べるわけではないでしょうし、年に1回食べただけでがんになるような、そんな弱い身体でも困ります。ただ、育ち盛りの子どもたちに、その危険性も考えずに頻繁に食べさせるのだけはやめて欲しいと思っています。

これから結婚したり子どもを産んだりする若い男性、女性にも、絶対に食べないでと懇願したいです。タコのウィンナーのような色が付いていなくても、スーパーで安く売っているウィンナーはその危険性においていい勝負です。栄養的な価値は皆無と思ったほうがいい代物ですから、コンビニの弁当に入っていても、ウィンナーは食べないようにしてもらいたいです。

ウィンナーソーセージ

がんにもなる 混ぜ物だらけのハムは危険、要注意

ハム類など肉加工品についても、安全性に気を遣い、非常に手を掛け心を込めて作っている会社と、食品添加物を大量に使って、とてもハムとは呼べないようなまがい物を作っている会社とに二分されます。

ハム

ハム

肉加工品ですから、おいしく見えなければ消費者は買いません。おいしく見せるためには色が大事です。

そこで、色をきれいに見せるために、多くは亜硝酸塩、または亜硝酸ナトリウムと呼ばれる発色剤が使われているのです。これがハム類では一番危険な物質です。

発ガン性の疑いが言われる添加物が多い「ハム」

この化学物質を食べてしまうと、胃の中で反応が起きて発がん性物質が作られることが明らかになつています。最近は使用量が若干抑えられているとも言われていますが、少なくはなってもやはり使われ続けています。発色剤が入った物を大量に食べてしまうと、身体にかなりの影響があるということは想像できると思います。

まず考えてもらいたいのは、価格のことです。ハムの材料は豚肉です。例えば、豚肉100グラムの価格と、ハム100グラムの価格と、どちらが安いでしょうか。

ハム100グラムのほうが安いということをご存じの方はたくさんいらっしやると思います。これ、おかしいと思いませんか。

ハムにするには素材を加工する技術が必要で、素材の肉に加工賃が加わっているはずなのに素材の肉よりハムのほうが安いとはどういうことなのか。要するに、増量剤、防腐剤、結着剤、香料、着色料など、混ぜ物がたくさん入っているということです。

加工肉というのは、外食の食材としてものすごく便利です。普通の肉の場合、時間が経過しても売れないまま残っていると色も悪くなつてきますし、せっかく仕込みをした物が劣化して使えなくなったりすることがあります。

それが、加工品だとそのまま保存しておいても相当の問保ちます。家庭でも同じだと思います。どうしてそのように同じ状態が保たれるのかということも考えて欲しいのです。

その理由は、それなりの処理がなされているからなのです。でも、「ハムは昔から食べられているのではないの? 」「スペインやイタリアでは生ハムを食べるのに? 」と疑問を感じる方もあるでしょう。

それはそうなのです。ただし、伝統的に作られている肉加工品は、ものすごく手間がかかっていて、作るのは大変です。一定の温度で保存しなければならないとか、乾燥の度合いの問題であるとか管理にも気を遣い、保存をきかせるくんせいために液に浸けたり、燥製にしたり吊るしたり、作業も膨大です。本来の作り方は大変な工程を経ているわけです。

そのように伝統的な作り方で作られている物は大いに食べる価値があります。だけど、よく考えてみてください。それだけの手間をかけるということは、そこに手間賃が乗っかるわけですから、相当高くなるということです。

本当の生ハムを食べたことがある人なら分かりますけれども、普通に肉を食べるよりもおいしいです。他では味わえない味がそこでは味わえるから、価値があるのではないでしょうか。安いからといって、スーパ1 やコンビニなどで簡単に手に入る生ハムは、私は怖くて食べる気になれません。

製造方法までは分かりませんが、いったいどのような処理がされているのだろうと想像するだけで恐ろしい。

もし、菌がなくて安全性が担保されているとすると、その状態にするまでに相当強い薬を使ったことになり、そうでなければ、菌が残っているから、これまた怖くて食べられない。どちらにしても、安手の物は食べられないという話です。

スーパーで安く売っている普通のハム類は食べませんし、生ハムも信頼できるイタリア料理店の物以外は食べないことにしています。ただし、高価ですからほんの少量。もともと、一度に何百グラムも食べるような物ではありません。その物の価値や危険性を考えながら、食べるかどうか、どのくらいの量を食べるか、私たち消費者は賢く判断する必要があると思います。

 

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屠殺場に来る豚の半数以上は病におかされている

日本全国で2013(平成25) 年度に屠殺された豚は1694万3135頭、そのうち1025万2084頭は一部廃棄され(残りの部分は市場に出荷されます)、20万477頭は全部廃棄されています。

これは、屠殺場に連れてこられた豚の約6割が病気のため全部、あるいは一部が廃棄されたということです(ちなみに牛は約6.6割)。このデータは、かなりの数値のように思いますが、あまり話題にのぼることはありません。6割というのは目をむく数字です。健康体の豚は4割以下しかいないということですから。

屠殺場の豚

屠殺場の豚

畜産農家からすると、半分以上は病気の豚を育てているということになります。ここにはとてつもなく大きな問題が潜んでいると考えなくてはならないでしょう。

畜産業界では、半数以上が病気になるような育て方をするのが半ば常識になっているということです。生き物を病気になるように育てるとは、いったいどういう育て方をしているのでしょう?

しかも、やがてその生き物の一部は私たちの口に入るのです。今、かなり多くの家畜の体内には腫瘍が発見されるそうですが、腫瘍や膿はきれいに除去され、洗浄、消毒したものが食肉として流通しています。それが一部廃棄の頭数に含まれているわけです。

こんな肉、食べたいでしょうか。ここで、一部あるいは全部廃棄せざるを得ないような肉を、私たちは食べる必要があるのかという問題を提起したいのです。

背景には「安く、おいしく、だけど安全な物を提供しろ」という消費者のわがままがあると思うのですが、これは同時には成立し得ない条件です。安ければ味は落ち、危険性も高まります。

おいしくて安全なら、それなりの値段になるはずです。

生産物に対して正当な価格を付けることにもっと意識的になろうということなのです。これだけ安全性を考慮して作られた農畜産物だから、これだけの価格は当然だろう、と評価できるような情報を正直に開示し合わなければならないのです。

それがなされずに安全性が確認できる方法が他にあるでしょうか。生産者がきちんと安全性を示す情報を開示し、それに基づいて消費者が正当な価格のお金を払い、自分たちが食べる物を買う。このようなまともなサイクルを作らないことには、間遠った現状は変わらないでしょう。

今は効率化、コスト削減ばかりを追求することになっていて、生産者も嫌な思いをしながら作っているのです。ある豚肉生産者は、コスト削減を図りたいがゆえに、コビ二から売れ残りの弁当など廃棄される残漬をもらい受けてきて豚のエサにしていたところ、奇形や死産が極端に増えてしまって仕事が続けられなくなり、畜産業自体を廃業してしまいました。

その人にとっては思い出したくもないトラウマになってしまったのです。そんな悲惨な思いをする必要は本来ないはずです。生産者は愛情を込めて一頭一頭手塩にかけて育て、大きくなつたら売りに出す。食べる側も、その育てられ方ならこれだけの価値があると考える正当な金額を払い、ありがたいと感謝しながら味わって食べる。

このサイクルが作られれば、骨が幸せになります。ですから、価格の面で消費者側にもきちんと歩み寄って欲しいですし、生産者側にも、誠実に自分のミッションを全うして役割を果たして欲しいとつくづく思っています。そういう世の中を骨で作っていくためにも、この豚肉の問題はいいケーススタディーだと思います。

豚肉の消費量は大きいですし、身近な食材ですから。豚でよいサイクルが作られれば、鶏や牛でもうまく作られると思うのです。安全性の高い、きちんとした育て方で育てたいと、良心的な多くの生産者は思っています。それで彼らの生活が成立するように、消費者も自分たちの役割を果たすことが急務だと思っています。消費者側からすると、食べる量を今より減らすことも必要になるでしょう。

そもそも、現代人は食べ過ぎなのです。人間は、それほど肉や魚を食べる必要はないはずです。実際、昭和30年代から40年代ぐらいまでは、日本人の食肉の消費量は格段に少なかったのです。では、その頃の日本人は丈夫ではなかったのかというと、むしろその頃のほうが今よりも健康でした。

今のように2人に1人ががんに雁ったりはしませんでした。肉をたくさん食べるようになってから疾病が増えたとも言えるのです。

少なくとも、今のように大量に食べる必要はどこにもないことは歴然としています。ランチに何を食べるか考えるとき、カツ丼だとか、焼肉定食だとか、本当に肉が食べたいかどうかをよく自分の身体に確かめることもなく、ルーティンのように安易に選んでいませんか?

普段どのくらい肉を食べているかひとりひとりがより自覚的になるだけでも、全体の肉の摂取量は変わってくると思います。この豚肉の問題は、生産者と消費者がお互いに協力し合うことができさえすれば解決がつく問題だということは強調しておきたいと思います。

これから、私たちの国がTPPなど貿易に関する協定を外国と結ぶことになったとしたら、今よりも関税を低く設定することになるでしょう。そうすれば、海外産の豚肉がはるかに多く入ってくることになります。そのときには、今よりもっとシビアに安全性を確認しなければならなくなりますので、消費者はそういうことも承知した上で、交渉の推移を注視しながらいろいろと考えておかなければなりません。

肉などの加工食品は摂りすぎない(赤肉、ソーセージ、ハムなど)

ふわっとした軟らかい鶏肉は危ない

もともと鶏は農家が庭で飼っていたものなので、エサとして菜っ葉を細かく刻んだものや貝殻を砕いたものを与えていた程度で、あとは放し飼い。そういう育てられ方をした本当の鶏の肉というのは、結構硬いものです。硬いというより「歯ごたえがある」という言い方が正しいのでしょう。

 

チキン

チキン

そのような本来の鶏と、今売られている地鶏とは少し違います。商品名として「地鶏」としているだけのものもあります。

品種改良もされたのでしょうが、エサとか、育て方などが工夫されて、軟らかくて食べやすい鶏肉が生産されるようになっているのです。それ自体は、悪いことではありません。

ただ、食べやすいということを重視するがゆえに多量のホルモン剤が使われていたりするのは問題ではないかと思っているのです。

要するに、消費者は軟らかい肉が好きなのです。鶏肉とは、ふわっとした軟らかい物というイメージを持っている人さえいます。生産者はどうしても、こうした消費者の噂好に合わせた肉を作ることになります。

やはり、消費者が本当に知るべきなのは、肉とは本来硬いものなのだということです。あまりにもフワフワの軟らかい肉には何か問題がある、と考えたほうがいいのです。

ホルモン剤以外にも薬品が使われています。生産の効率を上げるために狭いスペースに何羽も詰め込まれているので、過密になればなるほど病気が発生しやすくなります。病気になったら商品価値がなくなってしまいますから、予防のために抗生物質をエサの中に混ぜたり、抗菌剤を使ったりするのです。

加えて、エサ代をなるべく浮かせるために成長促進剤(ホルモン剤)を使って不自然に早く成長させますので、トータルで相当の薬品が使われています。

薬品まみれの鶏が出回っているということは認識しておいてもらいたいのです。ちなみに、地鶏と言われるものも、過密に育てられたりしますし、平飼いだから地鶏というわけでもなく、この規定は非常に唆昧です。

ですので、地鶏と表示してあれば何でもかんでも安全かというと、そうではありません。地鶏と名乗っていてもブロイラーということもあります。また、ブロイラーだから全部駄目かというと、そんなこともないわけです。ブロイラーというのは1つの生育方法を指すのです。

ブロイラーは薬漬けが多い

あの段々のマンションみたいな鶏小屋がブロイラーの象徴であることは確かにそうなのですが、ブロイラーでもきちんと間隔を取って育てていて、ときどきは自然の中に放ってまた鶏舎に入れるという育て方をしているところもあると聞いています。

鶏舎ですし詰めにされて育てられたブロイラーの危険性がある「鶏肉」

一概には判断できないほど生育方法は多岐にわたっているようです。CM の製作のために卵が必要になった、ある広告代理店勤務の友人が、卵を生産している現場を見学に行ったときのことです。

鶏舎から数十メートル離れたところでも悪臭が漂っていて、とても近寄れない状況だったそうです。

ひどい育て方をしているところは、鶏舎から悪臭が放たれたりするのです。もう1つ消費者に注意して欲しいのは、外食で出てくる極端に安い鶏肉は、ほとんど外国産だということです。

最近はブラジル産が多くなっています。ブラジル産の鶏は真空パックになって冷凍で運ばれてくるのですが、表面にブラジル産と赤字で明記されています。仕事柄、その封を切る場面に数限りなく遭遇してきましたけれども、封を切ったとたん、肉から耐え難い悪臭がしてきます。

腐敗臭とはまた違う、生臭いような肉の臭さなのです。これを普通にそのままソテーして、塩コショウでなんてとても食べられません。

ではどうするのかというと、非常に濃い味付けをするわけです。そうすると、不思議と食べられてしまうのです。安い料理にはそれなりの理由があるということも、消費者は知るべきだと思います。

ブラジルからの鶏肉の輸入量はものすごく増えてきていますから、こういうものが世の中にはたくさん出回っているということです。外食産業、給食などですでに相当数使われているでしょう。

パッケージに「若どり」と明記されている肉がありますが、あれはだいたいオス鶏です。オスの鶏は卵を産みませんから、使いみちがないのです。しかし、精肉に育てるまでには、それなりの時間とエサ代がかかってしまう。そこで、ある程度まで育てたところで絞めてしまい、「若どり」として売るのです。

すると商品価値が上がるのです。それが悪いとは言いませんが、業界にはそういう裏事情もあるのです。卵が産めなくなった鶏に、ホルモン剤を打って絞めてしまう方法もあります。

ホルモン剤を打つことで一瞬肉がピンとよみがえるので、そこで絞めるのです。このあたりになると、消費者が確認できるレベルではないと思うのですが、販売している人たちはだいたい内側の事情を知っていますので、信頼できるところから買う以外に方法はないと思います。

スーパーでパックして安く売られている鶏には、安くなる理由が隠されているのかもしれませんから、疑問を感じたら質問してみることです。この頃は、スーパーでもきちんと説明してくれるところが増えてきています。

誠実な対応ができるところで買い求めるのがいい方法だと思います。鶏肉専門の肉屋など、信頼できる店を探しておくのも1つの手です。最近は鶏肉の生産者にも、悪臭が出ないような、鶏が健康に育つやり方をしている学習熱心なところも出てきています。

そのような志の高い生産者の情報を得たら、直接アプローチして入手方法を問い合わせてみる方法もあるでしょう。ありがたいことに、そうした鶏を材料に使っていることを表明している飲食店も増えてきています。

とにかく消費者としては、「国内産」くらいしか銘打っていないわけの分からない肉が、量に比べて安ければ危険なこともあり得ると疑ってかかるべきだと思います。消費者の選択眼を磨くことが、まずは大事なのだと思います。

鶏のからあげ

刺身のツマは薬品漬けなので食べない

昔は、一流の和食を出す店では、それこそ修業生の時代に修業の1つとして大根の桂剥きをやらされていました。

大根を薄く剥き、それをシャツシャツと細く切って刺身のツマを作っていたわけです。気の利いた粋な店だと、ミョウガを細かく切った物、アサツキを小口切りにした物、シソの葉を細かく切った物、ニンジンを細く切って糸のようにした物などをそこにバッと混ぜたりしていました。

刺身のツマ

刺身のツマ

今の刺身のツマはだいたい工場で作られています。全部機械が作っていますので、衛生的なことも含め、あらゆる意味で職人が作った物と同じようにはできません。

機械をずっと使い続けますし、異物混入のようなことも、機械を使っている以上0%にはなりません。切り刻んだ物の安全性を高めるために、洗浄もします。

例によって次亜塩素酸ソーダのような薬品も使われてしまいます。ですから、栄養価は洗い流されてほとんどない上に、薬品が混入した刺身のツマが出来上がるのです。それが真空のパックに詰められて店に届きます。

店ではパックからツマをつまんで盛り、シソの葉などを添えるだけ。しかも、添えられるシソの葉も農薬だらけで毒性が強い可能性が高いのです。

ということで、刺身のツマは食べても栄養になりませんし、よほど信頼できる店以外では食べないようにしたほうが賢明です。

刺身のツマというのは、もともと魚の臭みを取ったり、殺菌の目的があったり、意味があって食べられるようになったのですけれども、今やもうその意味もないということです。

これは悲しい現実です。信頼のおける和食の店で職人がきちんと作ってくれたツマは食べる意味があると思いますし、残さずに食べるのが作ってくれた職人への礼儀でもありますので、それは大いに食べて欲しいです。

でも、安手の居酒屋やスーパーで盛られているツマは食べないで欲しい。チャンスがあったらスーパーのバックヤードを覗いてみるといいと思います。

巨大などニール袋に入った刺身のツマが見えることがあります。そこからむしっ「て、白いパックにボンボンと並べる作業をしている場合もあります。そこにペロンとシソの葉が載せられる。

居酒屋でも同じような作業をしています。こういうところに使われているダイコンにしても青ジソにしても、そもそも農作物としてあまり上等な物ではありません。

特にシソの葉は気をつけなければなりません。シソに使われる農薬は、他の野菜よりも強烈なのです。というのも、シソの葉は少しでも虫が食っていたり、葉っぱの先が黒っぼくなっていたりしたら、商品の格段に落ちてしまうからです。束になって折り重なっていて、色も変わらない、虫食いもないという物でなければ仕入れてもらえません。

ですから、シソ作り農家は他の野菜の比ではない量の薬を使います。かなり危険だと思ってください。刺身のツマは添え物的存在ですから、それをありがたがって食べる客はそうそういるわけではありません。

コストの問題から言って、そんなところにお金をかける店はほとんどないと思ったほうがいい。ですから、食べないのが正解ということです。ちなみに私はシソは買いません。自分でプランターで育てたシソと、知り合いの農家が作ってくれたシソ以外は使わないと決めています。

私のプランターには、虫がたくさん寄ってきて食っています。虫が食った後のシソは、確かに見栄えはよくありませんが、毒性があるわけではありません。農薬がかかっている物よりはるかに安全です。素材をきちんと吟味して刺身のツマを作っている店でも、残ってくると使い回したりするような店があって、これまた大問題なのです。

高級料理店でも、素材を吟味していい物を使えば使うほど、残すともったいないという感覚になるのでしょう。いずれにしても、やはり刺身のツマは食べないというのが賢明だと思います。

「土用の丑の日」に騙されない

今、私たちが天然のウナギを食べようと思ったら、相当の苦労が必要だと思ってください。近隣のウナギ屋に行っても、天然のウナギはまず食べられません。天然のウナギを扱う店はたいがい不便な田舎にありますので、そういうところへ出掛けていくしかありません。

天然うなぎ

天然うなぎ

値も相当張ります。消費者に知って欲しいのは、土用の丑の日などというのは根拠もなく大成功したマーケティングの1つだということです。そんな物に乗せられてウナギに群がるのはもうやめましょう。

とにかく消費者にはもっと賢くなってもらいたいのです。ある特定の日だけ急にたくさんウナギが捕まるわけがないのですから、ウナギを食べる日を設けるなどナンセンスです。

今では、年中食べられるウナギですが、天然ウナギはほとんどありません。流通している物のほぼすべてが養殖です。

それも、国内での養殖物は全体の20%程度です。残り80%を占める海外産の多くは中国産や台湾産です。でも、表示は「国内産」となっているケースもあります。

輸入されてから何日聞か国内で飼育してさばくと「国内産」と表示していいとか、いろいろ抜け道的な決め事があるのです。国内産が食べたいと思っていても、表示を盲目的に信じると、本当はそうではない物をつかまされてしまうこともあります。

本当に信頼できる店を探して食べることを勧めます。以前、中国産の養殖ウナギから、食品に含まれてはならない合成抗菌剤エンロフロキサシンが検出されたことがありました。その後、中国産のウナギに対する信頼がいったん落ちて、一時、中国産が品薄になる状況が起こりました。

悪い人がいるもので、中国産を国産と偽装して出していたのが見つかったこともありました。ですが、こういうことは本当に氷山の一角なのです。一匹一匹全部検査することなどできないのですから、表に出ないだけでいくらでも不正は行なわれていると考えたほうがいいでしょう。

もし土用の丑の日などと言って、消費者がウナギに群がって買うようなことがなければ、業者が偽装することもできません。偽装品をたくさん用意したところで売れないと分かっていたら、リスクをを犯してまでそんなことをする必要がなくなってしまいますから。

年に何回かはおいしいウナギを食べたいと思うこともあるでしょう。そういうときは食べればいいのですが、何も、土用の丑の日に皆で一斉に食べなくてもいいはずです。人の好みなんてそんなに一極集中するはずもありません。

今年は土用の丑の日が2回もある、などと煽られて走り回るなんて愚の骨頂。そんな物に振り回されず、冷静に行動するよう訴えたいのです。

良質のウナギをきちんとコンスタントに仕入れて、消費者にいい状態で食べてもらいたいと努力する誠実な業者もたくさんあります。そういう業者を大事にできるような消費行動を賢く守りたいものです。

そういうわけで、中国産のウナギは一時不人気だったのですけれども、最近はまた輸入が増えてきています。消費者に知ってもらいたいのは、中国の生産ラインの環境は日本とはまったく違うということです。

めでたいことに、中国は大変な発展を遂げていて、工業化がどんどん進んでいます。工業化が進むということは、工場での生産が増えているということですから、当然廃液が大量に出ます。その廃液が今の日本のようにきちんと処理がされているなら、まだよしとしましょう。

実際は、北京や上海の大気汚染を見ても分かるように、規制が緩いのです。工場からの排水の規制も、あってなきが如し。流し放題です。そういう廃液が流れ込む先と、ウナギをはじめとする養殖の池が一緒だったりするのです。

巨大な他に廃液が流れ込んでいるのに、その同じ池で養殖することなど、当たり前のように行なわれています。全部が全部そうとは言いませんけれども、中国のかなりの地域で汚染がひどく進んでしまっているというのは周知の事実です。

これはもう、いちいち私たち消費者が現地を見て点検することなどできません。本来は輸入する側の日本の商社や、輸出する側の中国の商社が責任を持って安全性を確認しなくてはならないはずですけれど、商売としてはとにかくお金を儲けたいわけですからそんなことはお構いなしです。

ネガティブな情報をわざわざ出して、「こんな状況なのですけれども買ってください」などと言うわけがないのです。

工場にしても食品を生産するようなレベルになっていないのかもしれません。私たち消費者は、そういうことまできちんと考えた上で自分の食べる物を選択しなくてはなりません。

ウナギに限ったことではありませんが、日本でものすごく人気が出る、そしてある時期集中的に売れてしまう、というのは、業者側からすれば収益もきちんと乗せられる大ビジネスチャンスです。

その象徴としてウナギがあるのです。ウナギをきっかけとして、普段から自分たちが食べている物にきちんとした目を向ける習慣を付けて欲しいと思います。少なくとも、土用の丑の日フィーバーは、バカバカしいと気づいた人からやめましょう。

うなぎ