アレルギーの原因になる接着剤の有機溶剤

遊離するモノマーや有機溶剤がアレルギーの原因に

接着剤の使用用途はかなり広く用いられていますが、たくさんある接着剤の中でも、主成分が合成高分子物質であるものは、ニカワなどの天然接着剤に対して、合成接着剤あるいは単に接着剤と呼ばれます。文具店、DLY店では、さまざまな合成接着剤が市販されていますが、接着剤に接着しようとすると素材との相性があるため、素材に適した接着剤を選ぶことが大切です。

ポリエチレンやポリプロピレン、ナイロンなどは、接着剤との間の結合力が小さいために接着が困難になります。ただし、ほとんどの接着剤は、接触性皮膚炎を起こしたり、遊離するモノマーや有機溶剤の吸入によってアレルギー症状が出ることが確認されており、安易な使用は控えなくてはなりません。
長時間にわたる作業の場合には、換気に気を配り、風通しのよい場所を選ぶことも大切です。

工作などに広く使われるポリ酢酸ビニルのエマルション接着剤(木工ボンドは品名)は、水を媒体として水の蒸発後に固化、接着します。

ゴム系接着剤は合成ゴムをヘキサン、シクロヘキサンなどの有機溶剤に溶かしたモノですが、これらの有機溶媒や合成ゴムに含まれる不純物はアレルギーの原因となります。

エポキシ接着剤は、反応硬化型と呼ばれるモノで、二液を混ぜ合わせることで重合反応が進行して固化、接着しますが、エチレンジアミンなどの硬化剤はやはり同様にアレルギーの原因となります。

接着剤消費量の過半はホルムアルデヒドを含む合板用の接着剤

また、いわゆる瞬間接着剤(シアノアクリート系)は、微量の水の存在で短時間で重合反応が進むのが特徴で、外科手術のとき傷口をふさぐためにも利用されます。家庭には、小容量のものしか使われませんが、誤飲などをした場合には、皮膚や粘膜の炎症を引き起こし、また吸入によっては、呼吸困難を起こしてしまう場合もある危険物質です。

合成樹脂(プラスチック)には、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とがあります。が、固化しても加熱すると、再び柔らかくなる熱可塑性樹脂を利用したのがホットメルト接着剤(エチレン、酢酸ビニル重合体、ポリアミドなど)。
一方、硬化すると元に戻らない熱硬化性樹脂(フェノール樹脂、メラミン樹脂など)は合板用接着剤として利用されます。

日本の接着剤の消費量の半分以上が合板用接着剤です。そして合板用接着剤であるフェノール樹脂、メラミン樹脂はホルムアルデヒドを原料としています。新築住宅のシックハウス症候群の主たる原因物質とみられているのは、合板用接着剤から気化するホルムアルデヒドです。

合成接着剤の種類・用途

種類 用途 毒性
水性(酢酸ビニルエマルション系) 木材、紙、布など 誤飲すると嘔吐、腹痛、下痢などアレルギーの原因に。
エポキシ系エポキシ樹脂系 金属、硝子、陶磁器など 接触性皮膚炎やアレルギー性疾患の原因となることも。
ゴム系(合成ゴム系、ニトリルゴム系 塩化ビニル樹脂製品、木材、金属など アレルギーの原因に。モノマーは肝臓障害を起こし発ガン性も。
その他 ホットメルト系(エチレン・酢酸ビニル重合体系、ポリアミド系)、瞬間接着剤(シアノクリレート系)など。いずれもアレルギーの原因に。

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