ポリ塩化ビフェニル(PCB)

環境ホルモンの種類

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ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、18世紀後半に人工的に合成された、絶縁作用の強い化学物質。実際に使用されるようになったのは20世紀に入ってからです。これらは209種類にも及びます。

1929年にアメリカでビフェニルと塩素を結合して合成された化学物質のPCBは化学的に安定性が高く、熱にも強く燃えにくく、さらに絶縁性にも長けていることから、トランス、スイッチ、ブレーカー、その他、熱媒体やノーカーボン紙などに広く使われるようになりました。
ところが1966年スウェーデンの学者が天然の魚からPCBを発見。その時から安全性に大きな疑問が生じました。調査を行った結果、北極、南極などにまで汚染の範囲が広がっていることがわかりました。
毒性については、アメリカの大学で調査され、その結果、PCBもジクロロジフェニルトリクロロエタン(DDT)と同様に性ホルモンの代謝に悪影響を与え、エストロゲンの分解を促進することが判明しました。しかもPCBが天然エストロゲンを分解する能力はジクロロジフェニルトリクロロエタン(DDT)よりも強いといわれています。