メッキは安全か?
危険な薬品が使用される化学メッキ
メッキはもともと減金がなまった日本語です。飛鳥寺、東大寺といった歴史ある大仏には、建立当初は金メッキが施されていました。当時のメッキ方法は、金を水銀に溶かしたアマルガム(合金の一種)として、それを製造されたドウに塗布してから熱で水銀を蒸発させ、金だけを残す焼き付けメッキという方法でした。これを鍍金といいます。メッキとも呼ばれるのは、アマルガムとなったとき金特有の色がなくなり、減金すなわち金がどこかへ消え失せたかのように思えるからです。
メッキの種類
- 伝統的な鍍金…水銀とのアマルガムによる焼き付けメッキ。
- 熔融メッキ…アルミニウム、スズ、亜鉛など融点の低い金属を鉄などにメッキするには、熔融メッキが行われます。鉄に亜鉛メッキしたものが、トタン、スズメッキしたものがブリキです。
- 電気メッキ…メッキする金属を含む水溶液にメッキされる金属を電極として直流電流を流すと、陰極となるメッキされれる側の金属表面に、金属塩の薄い層が形成されます。この電気化学反応を利用したのが電気メッキです。
- 化学メッキ…水溶液中の化学反応によってメッキする方法。電気メッキよりも時間がかかりますが、プラスチックやガラスなど、金属以外の材料にもメッキできるのが特徴です。ただし、化学メッキにも青酸カリや青酸ソーダ、ホルムアルデヒドなどの危険な工業薬品を使用します。