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セッケンの安全性の本当のところ

セッケンは環境にいい

セッケンの原料は古くは獣脂が使われましたが、現在はほとんどが天然の植物油となっています。動植物の油脂は炭素が直鎖状に連なった高級脂肪酸(炭素数が多いことを高級といいます) のグリセリンエステルです。
エステルはアルカリの作用によって酸のアルカリ塩とアルコール(グリセリンもアルコールの一種) に分解されます。これをケン化といいます。セッケンを製造するとき、油脂に灰が混ぜられるのは、灰に含まれるアルカリ分によってケン化を行なうためです。
ケン化とは漢字では鹸化と表わすように、もともとセッケン(石鹸) 製造の技術から知られるようになった化学反応です。セッケンが環境にやさしいといわれるのは、自然の中で分解されやすいからです。

一方、石油化学製品である合成洗剤はなかなか分解されず、生態系を破壊し環境汚染をもたらします。

界面活性剤入りは危険

合成洗剤の主成分である界面活性剤の人体への毒性、環境への悪影響が広く知られるようになって、洗濯用・台所用洗剤として粉セッケンが見直されるようになりました。しかし、洗濯用や台所用のセッケンにも界面活性剤が含まれているものがあるので注意が必要です。家庭用品品質表示法では、洗剤はその成分によって表のように示すよう定められています。
しかし、純セッケン分( 石けんまたはカリ石けん) が100% のセッケンにも、各種添加剤が含まれるものがあります。
化学物質過敏症、アトピー性皮膚炎などのアレルギーの原因にもなりかねないので、合成洗剤はもちろんセッケンも安易な使用はしないことです。幼児や痴呆性老人が、粉末あるいは固形セッケンを誤食するという事故はしばしば発生します。
吐き出したりするので大事には至りませんが、セッケンにもやはりタンパク質変性作用があるので下痢や腹痛などの症状が現われます。とりわけ殺菌作用のある薬用セッケンは、セッケンの名がついていても、界面活性剤はじめ皮膚障害の原因となる各種の化学物質が加えられています。誤飲はもちろん目に入ってもかなり危険なので、幼児の手の届かないところに置く必要があり、湿疹、かぶれが現れたり、目などへの違和感を感じたらすぐに使用を中止します。
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細胞を破壊してしまう界面活性剤

殺菌用に使われる逆性セツケンは、死亡事故まで

洗濯や食器洗いに使われる合成洗剤の主成分は、石油・石炭を原料として合成された界面活性剤です。界面活性剤の分子は、水になじみやすい親水基と、油となじみやすい親油基という部分をもっています。界面活性剤という名称は、化学的に反発しあう水と油の境界面で、両者をとりもつような働きをすることに由来しています。
界面活性剤の多数の分子が汚れである油成分と結合すると、やがて汚れを包み込むようになり(これをミセルといいます)、結果として繊維や食器の汚れが水溶液中に分散することになります。界面活性剤は親水基の性質の違いにより、次のように大別されています。

陰イオン海面活性剤

洗濯用・台所用洗剤、シャンプーなどに使われます。表に合成洗剤(中性洗剤) と呼ばれるものの主成分。セッケンも陰イオン界面活性剤の一種ですが、合成洗剤とは主成分において区別されます。なお、1960年代に大量に使われて、全国的な環境汚染問題を起こしたABS (アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム) は、メーカー側の自主規制によってLAS に切り替えられて、現在、製造されていません。しかし、その後、LASにも発ガン性があることが報告されています。

陽イオン界面活性剤

帯電防止効果があり、リンスインシャンプーや、洗濯用洗剤の柔軟仕上げ剤などに使われます。殺菌洗浄に使われる逆性セッケンは陽イオン界面活性剤で、タンパク質の変性作用は、陰イオン界面活性剤よりも強力で、逆性セッケンにおいては、しばしば死に至る中毒事故を起こします。

両性界面活性剤

主としてベビーシャンプー、リンス、リンスインシャンプー、洗濯用洗剤の柔軟仕上げ材などに含まれます。

非イオン界面活性剤

台所用洗剤に単独あるいは陰イオン界面活性剤と混合して使われるほか、医薬品(注射薬や輸液剤) の添加物、農薬の添加剤などにも使われます。

飲み込むと胃の具合が悪くなる

合成洗剤を使って水仕事をすると手が荒れます。これは界面活性剤が皮膚の脂を落とすばかりでなく、皮膚のタンパク質を変性してしまうことが原因です。細胞膜はリン脂質の二重層からなりますが、界面活性剤は細胞膜の二重層内部のリン脂質と結合して、細胞機能にさまぎまな悪影響を及ぼします。
高濃度の界面活性剤を誤飲すると、口やのど、胃の粘膜が破壊され、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現われ、摂取した量によっては死に至ります。また、血液中に入り込むと赤血球の細胞膜を破壊したり(溶血作用)、慢性の肝臓障害を起こしたり、動物実験では発ガン性や催奇形性があることも報告されています。
アトピー性皮膚炎などの各種アレルギー性疾患との関係も疑われています。これは界面活性剤が細胞を破壊することにより、人体の免疫力の低下を招くからともいわれます。中性洗剤というのは液性が中性(酸性とアルカリ性の中間) という意味であり、毒性のある無しとは関係ありません。洗濯用洗剤、台所用洗剤のほとんどは中性洗剤ですが、その主成分は界面活性剤であり、界面活性剤そのものが人体のすべての細胞に毒性をもっています。また、界面活性剤には製造段階での不純な副産物も混じっています。品質表示だけでは危険度は評価できませんが、一般に目に痛みを感じるような合成洗剤ほど毒性が強いといわれます。濃度が高いほど毒性も強まるので、使い過ぎを控えることも心がけるべきです。

歯磨き粉にも含まれる

朝晩、歯ブラシにつけて、口の中の粘膜と接触させる歯磨き剤には、強い毒性をもつものはないとはいえ、口内炎やアレルギーの原因となるような化学物質が数多く含まれます。歯周病の予防には歯磨き剤など使わない単なるブラッシングのほうが効果的という歯科医もいるほどです。含有成分がやたらに多かったりする歯磨き剤は避け、清涼感を求めて大量に使うのも改めたほうがよいでしょう。発泡剤と表示があるのは界面活性剤です。アレルギー体質の人は、界面活性剤を使わないセッケン歯磨きを使うべきです。
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住まいで使われる洗剤は大丈夫?

強力な洗浄力の中性洗剤は石油化学製品

家庭で使われる洗剤には、、衣類を洗う洗濯用、お皿などに洗浄に使われる、台所用、お風呂を洗うバス用、トイレを洗浄するトイレ用、家具・住宅用など多種多様なものがあります。泥汚れなどは洗剤を使わなくても、洗濯機ですすぎ洗いするか、手でもみ洗いするだけで落ちますが、繊維の間に入り込んだり、食器にべっとりと付着した油汚れは、物理的な方法では落とせなかったり、落とせても非常に手間と時間がかかるものです。
そこで油系の汚れを落とすために考え出されたのがセッケンです。ヨーロッパでは古くから動物の脂と灰を混ぜたものが衣類の油汚れ落としに利用されていました。これが洗濯用セッケンの元祖でもあります。この伝統的なセッケンを追い抜いて、現在の洗剤の主流となっているのが合成洗剤です。ただしセッケンの水溶液はアルカリ性なので、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの多い硬水では、セッケン分子はそれらと結合してしまい洗浄力が著しく低下します。硬度の高い水ではこうしたセッケンは泡立たないのです。
そこで生まれたのが中性洗剤です。中性洗剤は水溶液が中性となるので不溶分をつくらず、硬水でも良好な洗浄力を示します。
この中性洗剤の主成分は界面活性剤です。セッケンも界面活性剤の一種ですが、ほとんどが石油化学製品である中性洗剤と違って、セッケンは天然油脂を原料としています。

化学的な洗浄法は人体にも悪影響

界面活性剤による油汚れ落としは、界面活性剤の分子が油汚れを包み込み、水の中に分散させる形で行なわれます。これとは別の化学的な洗浄法が、酸・アルカリや塩素、また酵素を利用したものです。
風呂場の壁や浴槽、トイレの便器の汚れやカビを落とすのに使われる洗剤は、酸・アルカリや塩素の化学作用を利用したものです。これらは化学的に汚れを分解することで洗浄効果を示しますが、人体や環境にとってもかなり危険なものです。近年は酵素を配合した洗剤が多く出回っています。酵素は触媒作用をもったタンパク質で、カビや細菌などたんぱく質の分解を促進します。
洗濯用洗剤
セッケン、合成洗剤(主成分は界面活性剤)、クレンザー(主成分は鉱物の微粒子ですが、泡立ちタイプの製品には界面活性剤が加えられています)。
台所用洗剤
合成洗剤(主成分は界面活性剤)。
バス・トイレ用洗剤
合成洗剤(主成分は界面活性剤)、カビ取り剤(酸・アルカリ系、塩素系)
家具・台所用洗剤
合成洗剤、ワックス剤など