ほうれんそう 亜硝酸 切ってからゆでれば大丈夫です。亜硝酸の心配をする人がとても増えてきました。食材のリスクや危険性を意識できる人が増えているのはとてもいいことです。
ほうれん草 亜硝酸 の害を減らす
ほうれんそうは、野菜の中で鉄分が最も多く、鉄分の吸収を助けるビタミンCも豊富に含まれています。 その他にも、カロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなどビタミン類も多く、さらに葉酸、食物繊維も豊富なので、非常に栄養価の高い野菜といえるでしょう。そんな栄養価の高いほうれん草を離乳食として活用したいママさんも多いはずです。
ところが、赤ちゃんに裏ごししたほうれん草を離乳食として与えたところ、顔が真っ青になり、30分もしないで亡くなってしまったという事件が起こりました。 これは亜硝酸塩によるメトヘモグロビン血症の症状です。 そしてその原因が、ほうれん草や井戸水に含まれていた硝酸塩にあったとされたのです。
生後3ヶ月未満の乳児の場合胃酸のPHが高く(酸性が弱い)ため、硝酸態窒素から亜硝酸態窒素への変換量が多く、更に亜硝酸態窒素から一酸化窒素への変化がしにくいため、亜硝酸態窒素による障害が起きる(いわゆるブルーベビー症候群)場合もありますから注意しなければいけません。正しい下処理で亜硝酸の害をなくすには、まず亜硝酸がお湯の中に溶け出しやすいようにできるだけ細かく切ってゆでることが必須です。
亜硝酸 とは
土壌を含む自然界に広く分布。植物は、窒素を硝酸塩やアンモニウム塩の形で根から吸
収し、これと炭水化物からアミノ酸やタンパク質を合成する。吸収される硝酸塩などの量
が多すぎたり、日光が十分に当たらなかったりすると、吸収された硝酸塩などがアミノ酸、
タンパク質に合成されないで、植物体中に貯まると言われています。
硝酸塩は、ヒトの体内で還元され亜硝酸塩に変化すると、メトヘモグロビン血症や発が
ん性物質であるニトロソ化合物の生成に関与するおそれがあるといわれています。また、化
学肥料の多用が野菜中の硝酸塩含有量に影響を与えるといわれています。
ほうれん草そうなどの野菜に含まれる硝酸塩は、ゆでるなどの調理により、減少すること
がわかっています。調理法を工夫することにより、硝酸塩の摂取量を家庭で減らすことは可
能です。
なお、硝酸塩は、食品衛生法に基づき、食品添加物としてチーズ、清酒、食肉製品、鯨
肉ベーコンに使用が認められています。
農林水産省では、平成 14 年(2002 年)度から野菜中の硝酸塩についての研究を行っており、平成 15 年(2003 年)度からほうれんそうなどについて硝酸塩を減らすための取組を行っています。
早い段階で低硝酸塩野菜マニュアルの作成や、硝酸塩目標値の提言を行うこととなっています。
(現在、日本では野菜中の硝酸塩についての最大含有量を設定し規制するには至っていない。)。
東京都では、昭和 51 年(1976 年)から野菜類の硝酸塩等含有調査を実施しており、平成 13 年(2001 年)度の結果は、ダイコンやカブなどの根菜類 10 検体、小松菜や白菜などの葉茎菜類 38 検体を検査したところ、硝酸塩(硝酸根として)最大 6,000ppm(チンゲンサイ)で、平均値の高いものは、小松菜、水菜、チンゲンサイ、みつばなどでした。
ほうれん草 正しい下処理 亜硝酸 対策
- 葉の部分は、直接散布された農薬の残留が心配です。
- 根元の部分には、有害物質に汚染された土が付着しているかもしれません。
- ボウルに重ねたざるにほうれん草を入れ、流水で5分水にさらし、ボウルを外す。
- 水の下でぎるを5回ほど振って振り洗いをする。約2cmに切り約1分間ゆでこぼす。
しょうゆ洗いがおすすめ 亜硝酸の害を徹底的に減らす方法
農薬などの有害物質の残留に加えて、もともと硝酸塩を多く含んでいるほうれん草。よく水にさらし、切ってからゆでこぼすことで農薬や硝酸塩の不安を一緒に軽減することができます。
さらに徹底するのであれば、しょうゆ洗いがおすすめ。ゆでこぼした ほうれん草 を、少量の水で薄めたしょうゆにつける方法です。
少し薄めることで、有害物質が溶け出しやすくなり、除毒効果が高まります。薄く味もつくので、おひたしなどの下味をつける方法としても最適です。赤ちゃんにほうれん草を与える場合は、このしょうゆ洗いを仕上げに行うと安心です。
関連ページ:
野菜等の硝酸塩に関する情報:農林水産省