生活防衛マニュアルと環境ホルモンについて考える

近海魚の脂身は食べない

近海魚の脂身は食べない ことも環境ホルモンから守るための防衛術です。魚の内臓は残す でも紹介していますが、環境ホルモンのように脂に溶けやすい物質は、食物連鎖が続くにつれて体内に蓄積される濃度が高くなっていきます。

ダイオキシンで汚染されてしまった魚 近海魚の脂身は食べない

近海魚の脂身は食べない
近海魚の脂身は食べない

プランクトンが小エビなどの微少動物に食べられ、微少動物がわかさぎなどの小魚に食べられ、小魚がますなどの大きい魚に食べられ、大きい魚をかもめなどの鳥が食べる。という食物連鎖があります。

ここで、問題なのは、各段階で起こる「生物濃縮」。環境ホルモンのように脂に溶けやすい物質は、食物連鎖が続くにつれて体内に蓄積される濃度が高くなっていきます。

東京湾の海水や海底の泥、さらには母乳からも検出されているPCB(ポリ塩化ビフェニール)の場合、小魚がPCBを体内に取り込んだプランクトンを食べれば、小魚の体内のPCBは、プランクトンの体内に入っていった濃度より何倍、何十倍にもなり、それが食物連鎖によって人間が食べるときには、想像を遙かに超えた濃度になっているというわけです。

魚にはダイオキシンの問題があり、焼却炉から出たダイオキシンは大地にしみこんで、雨などによって、池、川、海などに流されて、最終的に沿岸部の海底に堆積します。

ダイオキシンは堆積物の粒子と結びつき、ほとんど沖へ流されていくことはありません。つまり、沿岸部の海底にどんどんつもっていくので、沿岸部にいる魚は、ダイオキシンに汚染されやすいというわけです。遠洋の魚が必ずしも安全とはいえませんが、汚染度は低くなります。

ダイオキシンは脂に溶けやすい性質のため、魚の脂身に他の部分より多く含まれている可能性があります。
日本は、周囲を海で囲まれており、昔からの魚介類を多く摂取してきました。魚を食べる習慣が根付いていますので、魚を食べないようにする。というのは現実的でないので、PCBやダイオキシンの汚染を考えると近海の魚の脂身は避けるようにします。

環境ホルモン防衛法

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